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知る権利と情報公開の憲法政策論 日本の情報公開法制における知る権利の生成・展開と課題

  • 知る権利と情報公開の憲法政策論 日本の情報公開法制における知る権利の生成・展開と課題

本体価格:5,500円 (税抜)

販売価格:6,050円 (税込)

日本の情報公開法制に関する法理論研究を、改めて知る権利の生成・展開から分析・構成し直す。 この分野の第一人者による研究書。

【目次】
第1章 日本における知る権利の生成
――「報道の自由の別称」から「国民主権の理念」にのっとる「知る権利」としての展開と課題へ

I 情報公開法1条の「国民主権の理念」と知る権利の位置付け
1 情報公開法制定における「知る権利」の位置付け
2 知る権利と「国民主権の理念」
3 報道の自由の別称としての知る権利の生成
4 沖縄密約事件上告理由書と「情報公開法要綱」の提案
5 「各人が自由にさまざまな意見、知識、情報に接し、これを摂取する自由」とレペタ事件

II 情報公開法制の制度化における知る権利の生成過程
1 「情報公開法要綱」と「情報公開権利宣言」
2 情報公開条例の制定史にみる知る権利の具体化
3 情報公開法制定前における知る権利の裁判規範性確立への試み

III 情報公開法制定から個人情報保護法・特定秘密保護法・公文書管理法の制定及びインカメラ審理手続を設ける情報公開法改正提案等の第2章以下の展開・課題
1 情報公開法制定から個人情報保護法・特定秘密保護法・公文書管理法の制定へ
2 知る権利の法律への明記の検討
3 行政透明化検討チームによる「知る権利」明記の提案
4 情報公開法制における知る権利とプライバシー・個人情報保護との調整
5 知る権利の保障に対応する「原則開示の基本的枠組み」としての不開示情報の解釈適用並びに部分公開義務規定及びインカメラ審理(弁論期日外行政文書証拠調手続)
6 情報公開法制定後の「知る権利」を明記した最高裁判決等

第2章 知る権利の展開――国民主権の理念にのっとり立法指針及び裁判規範とされる知る権利

I 知る権利の展開と特定秘密保護法
1 日本の情報法制史からみた特定秘密保護法22条1項の「国民の知る権利」
2 特定秘密保護法3条による特定秘密指定
3 知る権利が立法指針とされた特定秘密と行政機関情報公開法との関係
4 行政機関情報公開法5条3号の解釈にかかる最近の判決からみた特定秘密保護法と情報公開法との関係

II 知る権利に基づく情報公開請求が求めた公文書管理法の解釈適用
1 「当該行政機関についての……事項」と公文書管理法
2 知る権利を具体化した情報公開法が制定を促した公文書管理法
3 情報公開法と公文書管理法に基づく行政文書の作成
4 公文書管理法の問題4事例
5 公文書管理上の問題4事例から行政文書管理ガイドラインの改正へ
6 決裁文書改ざんから行政文書管理規則の改正へ
7 公文書管理法の解釈適用と知る権利の展開

第3章 知る権利の課題1
――高度情報通信社会の情報公開法制における知る権利とプライバシー・個人情報保護との調整

I 情報公開条例におけるプライバシー・個人情報保護との調整
1 情報公開条例の非公開事由とプライバシー保護
2 アメリカ情報自由法552条(b)項(6)におけるプライバシー保護
3 日本の情報公開法制におけるプライバシー保護型と個人識別型

II 日本におけるプライバシーの権利の展開
1 日本におけるプライバシーの権利の判例上の展開
2 日本におけるプライバシーの権利についての代表的学説

III 個人識別型によるプライバシー保護と知る権利・情報公開の調整
1 建築確認申請書添付図面の閲覧拒否処分にかかる判例と立法論としての非公開事由のあり方
2 情報公開法5条1号における個人識別型不開示情報の採用と別途の個人情報保護法制の確立

IV 高度情報通信社会における個人情報保護法制と知る権利を具体化した情報公開法との関係
1 高度情報通信社会における個人情報とプライバシーの保護のための個人情報保護法制
2 行政機関と地方公共団体の個人情報保護制度
3 個人情報保護法制の整備に伴う個人情報保護についての最高裁判所の判断
4 情報公開条例における個人情報保護にかかる最高裁判決
5 社会保障・税の共通番号制度と自己情報コントロール権の裁判規範化
6 個人情報保護法改正と個人識別型の情報非公開事由との関係

V 高度情報通信社会における情報公開とプライバシー・個人情報保護との調整
1 個人識別型非公開事由における公又は公予定による個人情報(公領域情報)の開示
2 公領域情報以外の情報公開法5条1号の解釈における情報公開とプライバシー・個人情報保護との調整

第4章 知る権利の課題2
――「原則開示の基本的枠組み」としての不開示情報の解釈適用概説と権利行使の濫用抑制の課題

I 知る権利の課題2として明らかとなるべきこと

II 「原則開示の基本的枠組み」としての情報公開法5条各号の不開示情報の解釈適用
1 情報公開法1条の解釈
2 情報公開法5条2号の解釈適用
3 情報公開法5条3号及び4号の解釈適用
4 情報公開法5条5号及び6号の解釈適用

III 情報公開法制における知る権利の権限行使の限界と濫用
1 情報公開請求権の権限行使の限界
2 濫用請求と拒否処分

第5章 知る権利の課題3
――部分公開義務規定とインカメラ審理(弁論期日外行政文書証拠調手続)

I 知る権利の保障に対応する部分公開義務規定
1 部分公開義務の原則と個人識別情報にかかる義務の確認規定
2 知る権利を保障する部分公開義務の原則規定(法6条1項)
3 部分開示による有意性をどのように判断するか
4 6条2項の趣旨-部分公開義務の確認規定
5 アメリカ情報自由法に由来する部分公開義務規定
6 大阪府知事交際費情報について独立一体説を判示した最判平成13年3月27日
7 最判平成13年3月27日が情報公開法6条1項及び2項の立法経過を尊重しないこと
8 立法者意思をふまえ独立一体説を克服しようとする審査会答申と判例変更
9 藤田宙靖裁判官の補足意見と山本庸幸裁判官の補足意見
10 文・段落・図表の部分・欄を単位として相互の関係性をふまえて
情報公開法5条各号該当性を判断すること

II 知る権利の保障のための裁判所におけるインカメラ審理への課題の実現1
1 文・段落・図表の部分・欄を単位とした情報公開法5条各号該当性判断とインカメラ審理
2 非公開審理手続の導入の可否
3 憲法82条の公開裁判原則と国民の知る権利
4 ヴォーン・インデックス類似手続の導入
5 情報公開法の制定にあたり裁判所のインカメラ審理の採用の見送り
6 引き続き検討すべき課題としてのインカメラ審理手続
7 インカメラ審理の立法を促す最決平成21年1月15日補足意見
8 弁論期日外行政文書証拠調手続の提案
9 情報公開法改正法案23条・24条の批判的検討
10 憲法政策としての部分公開義務規定の解釈適用と
インカメラ審理(弁論期日外行政文書証拠調手続)

終章 日本の情報公開法制における知る権利の生成・展開と課題をふまえての憲法政策学的課題

I 知る権利の生成・展開と課題をふまえての憲法政策学的課題 323
1 憲法政策

II 情報公開の憲法政策論
1 行政改革及び司法制度改革と知る権利の憲法政策学的課題
2 情報公開訴訟にかかわる最高裁裁判官の憲法訴訟論と裁判規範としての知る権利
3 裁判規範としての知る権利と憲法訴訟論を包み込んだ憲法政策論
著者三宅 弘・著
発行元日本評論社
発刊日2021/03/17
ISBN978-4-535-52532-0
CD-ROM無し
サイズA5判上製 (391ページ)

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