平成23年刊行の初版『個人再生の手引』は,申立てから終局までの手続段階ごとに,東京地裁破産再生部の運用方針及び実務上の論点等について事務処理の指針を提示すべく,個人再生手続の実務に携わる裁判官・裁判所書記官,再生債務者代理人あるいは個人再生委員の立場で数多くの関与経験を有する弁護士らが,できる限り具体的な事例を挙げながら運用・処理の実際を紹介するとともに,当該処理等に伴い発生する実務上・法律上の問題点等を分析・検討して解説を加えた個人再生手続の手引書である。 第2版の刊行に当たっては,初版刊行以後,1在京三弁護士会との協議に基づき,東京地裁破産再生部における個人再生手続の運用方針は絶えず見直しがされていること,2倒産手続に関する重要な最高裁判例等が蓄積されたこと,3実務の指針となる文献がアップデートされたことを踏まえて,本書の従来の解説について,裁判官,書記官,弁護士らが全面的な見直しを行っている。