ドイツ憲法における人権論の定評のある概説書。判例・事例を豊富に取り上げ、理論的位置づけを明快に説き、判例法理を体系的に概説。邦訳初版は2001年(原書第15版)。本書は原著者交代直前の第31版(2015年)の邦訳。巻末付録:「ドイツ連邦共和国基本法(抄)」、「連邦憲法裁判所法」、邦語・独語索引。 日本語版への序文
第31版序文
凡 　例
第 1 章 序 1 1
Ⅰ．本書の概要について 1 1
Ⅱ．基本権という素材に伴ういくつかの困難な問題 4 1
Ⅲ．基本権に関する事例の解決について 9 3
第1部?基本権総論
第 2 章 基本権の歴史と概念 18 9
Ⅰ．序 18 9
Ⅱ．北アメリカとフランスの基本権 20 9
Ⅲ．19世紀のドイツ立憲主義の基本権 26 11
Ⅳ．ワイマール憲法の基本権 36 14
Ⅴ．基本法の下での基本権の展開
第 4 章 基本権の機能 80 33
Ⅰ．基本権の古典的な機能 80 33
1 ．消極的地位 81 33
2 ．積極的地位 83 34
3 ．能動的地位 89 35
4 ．制度的保障 94 36
Ⅱ．基本権の客観法的機能 97 37
1 ．消極的権限規範としての基本権 97 37
2 ．客観的な価値決定としての基本権 100 37
3 ．自由国家から社会国家へ 101 38
4 ．理論的・解釈学的発展 103 38
Ⅲ．保護機能 107 40
1 ．基本権適合的解釈 107 40
2 ．配分による保護 110 41
3 ．危険からの保護 116 43
第 5 章 基本権の権利資格と基本権による拘束 124 47
Ⅰ．基本権の権利資格 127 47
1 ．すべての人の権利とドイツ人の権利 127 47
2 ．出生前の基本権の権利資格と死後の権利資格 138 50
3 ．基本権上の成年 143 52
4 ．基本権の放棄 152 54
5 ．集団および組織の基本権資格 163 56
Ⅱ．基本権による拘束 187 62
1 ．拘束の種類 187 62
2 ．国家に対する基本権の拘束 188 62
3 ．私人に対する基本権の拘束（第三者効力） 196 65
4 ．国際的視点からみた基本権拘束 209 69
5 ．基本義務？ 217 71
第 6 章 基本権の保障と基本権の制限 220 74
Ⅰ．保護領域と保障 220 74
Ⅱ．介入、制限その他類似する概念 230 76
1 ．介入、制限、制約、干渉、縮減、限定 231 76
2 ．内容形成と具体化 233 77
3 ．規律 243 79
4 ．侵害（Antastung） 244 79
5 ．侵害（Verletzung） 245 80
Ⅲ．保護領域と介入 247 80
1 ．保護領域の確定 252 82
2 ．介入の確定 259 83
Ⅳ．介入に対する憲法上の正当化 271 85
1 ．法律の留保の類型 271 85
2 ．法律の留保から議会の留保へ 279 86
3 ．法律の留保から比例的な法律の留保へ 288 89
4 ．制限に対する制限 293 90
Ⅴ．衝突と競合 336 102
1 ．衝 　突 336 102
2 ．競 　合 355 105
付説 構造図式 367 108
第2部?基本権各論
第 7 章 人間の尊厳の保護（ 1 条 1 項） 373 115
Ⅰ．概? 観 374 115
Ⅱ．保護領域 378 116
Ⅲ．介? 入 389 119
Ⅳ．憲法上の正当化 397 122
第 8 章 人格の自由な発展（ 2 条 1 項） 401 125
Ⅰ．概? 観 402 125
Ⅱ．保護領域 403 126
1 ．一般的行為自由 403 126
2 ．一般的人格権 408 127
Ⅲ．介 ?入 421 132
Ⅳ．憲法上の正当化 426 133
1 ．憲法的秩序 427 133
2 ．他人の権利 429 134
3 ．道?徳?律 430 135
第 9 章 生命と身体の不可侵性に対する権利（ 2 条 2 項 1 文） 435 137
Ⅰ．概　　観 436 137
Ⅱ． 2 条 2 項 1 文の防御権 438 138
1 ．保護領域 438 138
2 ．介　 入 440 139
3 ．憲法上の正当化 443 140
Ⅲ． 2 条 2 項 1 文の保護義務と保護請求権 454 142
1 ．理 　由 454 142
2 ．履 　行 455 143
第10章 人身の自由（ 2 条 2 項 2 文、104条） 460 146
Ⅰ．概? 観 461 146
Ⅱ．保護領域 463 147
Ⅲ．介? 入 466 148
Ⅳ．憲法上の正当化 469 149
1 ．104条の法律の留保 469 149
2 ．制限に対する制限 476 150
第11章 平等の要請（3条、6条1項・5項、33条1～3項、38条1項1文） 481 154
Ⅰ．概 ?観 482 154
Ⅱ．不平等取扱い 485 156
1 ．憲法上問題となる不平等取扱い 485 156
2 ．本質的に等しくないものの平等取扱い？ 491 158
Ⅲ．憲法上の正当化 493 158
1 ．一般的要請 493 158
2 ． 3 条 2 項および 3 項による特別の要請 503 163
3 ． 6 条からの特別の要請 518 169
4 ．政治的権利に関する特別の要請 520 171
5 ．公民の権利、義務に関する特別の要請 530 174
Ⅳ．平等違反の効果 539 178
1 ．法律、法規命令、条例・内部規則による平等違反 539 178
2 ．行政および司法による平等違反 553 182
付説 構造図式 562 186
第12章 宗教、世界観、良心の自由（4条、12a条2項、ワイマール憲法136条 1
項・3項・4項、137条2項・3項・7項と結びついた140条） 565 188
Ⅰ．概 ?観 566 188
1 ．条文の文言 566 188
2 ．統一的な保護領域？ 569 189
Ⅱ．保護領域 572 190
1 ．宗教、世界観の自由 572 190
2 ．良心の自由 588 196
Ⅲ．介? 入 593 197
Ⅳ．憲法上の正当化 599 200
1 ．140条と結びついたワイマール憲法136条 1 項、3 項 2 文、137
条 3 項 1 文 600 200
2 ．12a条 2 項 604 201
3 ．衝突する憲法規定 605 201
第13章 意見、情報、プレス、放送、フィルムの自由（5条1項、2項） 610 205
Ⅰ．概? 観 611 205
Ⅱ．保護領域 615 206
1 ．意見の自由（ 5 条 1 項 1 文前半部） 615 206
2 ．情報の自由（ 5 条 1 項 1 文後半部） 627 210
3 ．プレスの自由（ 5 条 1 項 2 文第 1 句） 632 212
4 ．放送の自由（ 5 条 1 項 2 文第 2 句） 639 214
5 ．フィルムの自由（ 5 条 1 項 2 文第 3 句） 646 217
Ⅲ．介? 入 647 218
1 ．意見、プレス、放送およびフィルムの自由 647 218
2 ．情報の自由 649 218
Ⅳ．憲法上の正当化 651 219
1 ．制 　限 651 219
2 ．検閲の禁止（ 5 条 1 項 3 文） 674 227
第14章 芸術および学問の自由（ 5 条 3 項） 679 230
Ⅰ．概? 観 680 230
Ⅱ．保護領域 682 231
1 ．芸術の自由 682 231
2 ．学問の自由 693 235
Ⅲ．介? 入 700 237
Ⅳ．憲法上の正当化 704 238
第15章 婚姻・家族の保護（6条） 708 241
Ⅰ．概 ?観 709 241
Ⅱ．防?御?権 712 242
1 ．保護領域 712 242
2 ．介　 入 724 247
3 ．憲法上の正当化 730 249
Ⅲ．差別禁止、保護請求権および配分請求権 743 253
第16章 学校に関する基本権および私立学校の自由（7条2～5項） 748 257
Ⅰ．概? 観 749 257
Ⅱ．学校に関する基本権（ 7 条 2 項および 3 項） 750 258
1 ．保護領域 750 258
2 ．介入と憲法上の正当化 757 260
Ⅲ．私立学校の自由（ 7 条 4 項および 5 項） 758 260
1 ．保護領域 758 260
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