犯罪学入門:ガバナンス・社会安全政策のアプローチ

犯罪学入門:ガバナンス・社会安全政策のアプローチ

販売価格: 2,750円 税込

著者
小林良樹・著
発行元
慶應義塾大学出版会
発刊日
2019-07-23
ISBN
978-4-7664-2594-9
CD-ROM
無し
サイズ
A5判 (210ページ)
▼あなたが当事者ならどう考えますか?
▼犯罪などの問題を専門に取り扱ったことのない読者を主な対象とした入門テキスト。
▼類書にはない領域「ガバナンス」「社会安全政策」の観点から犯罪学の考え方や手法をやさしく解説する。

犯罪などから社会の安全をいかに守るか?
犯罪対策を始めとする社会安全の問題は、警察や法曹関係者等の一部の専門家によって主に取り扱われてきた。
しかし、今日、専門家ではない一般国民であっても、日常生活の中で社会安全の問題に遭遇する場面は次第に多くなっており、社会安全の問題に関する自分自身の意見を持たなければならない場面も多くなっている。
そこで、1.国民の視点を中心に据え、2.実効性のある政策を検討するための理論枠組みであり、3.多様なアクターを検討の対象とする新たなアプローチ「社会安全政策論」から、第一線の警察行政に従事してきた著者が犯罪学を案内し、社会安全政策論の考え方をやさしく解き明かす。
あなたが当事者ならどう考えるのか? 犯罪等の問題を必ずしも専門に取り扱ったことのない読者を主な対象とする入門テキスト。
目次

第1部 総 論
第1章 社会安全政策論への招待
 1. 本書の目的:あなたが当事者ならどう考えますか?
 ──振り込め詐欺対策等を例として
 2. 社会安全政策論の視点
 コラム 社会安全政策論と危機管理学
 コラム 社会安全政策論とガバナンス研究

第2章 犯罪学の発展の歴史
 1. 犯罪学とは
 2. 犯罪原因論
 3. 犯罪予防論
 【本章のポイント】
 コラム 「割れ窓」理論

第3章 戦後の日本の犯罪情勢
 1. 安全(客観的な犯罪統計)
 2. 安心(主観的な体感治安)
 3. 他国との比較
 4. 平成前期における犯罪情勢の悪化の要因
 5. 2003年(平成15年)以降の政府による総合的な犯罪対策
 【本章のポイント】

第4章 第1部のまとめ──社会安全政策論とは
 1. 概要
 2. 理論形成の背景
 3. 社会安全政策論の今日的意義
 4. おわりに
 【本章のポイント】


 第2部 各 論
第5章 少年の非行、少年の犯罪被害
 1. はじめに──少年に対する手続き
 2. 少年による犯罪をめぐる情勢
 3. 少年の犯罪被害
 4. 政府による対策
 5. 様々な課題──あなたが当事者ならどう考えますか?
 【本章のポイント】

第6章 犯罪のグローバル化
 1. はじめに──犯罪のグローバル化はなぜ問題なのか
 2. 犯罪のグローバル化の背景
 3. 犯罪のグローバル化の現状
 4. 政府による対策
 5. 様々な課題──あなたが当事者ならどう考えますか?
 【本章のポイント】 
 コラム 日本国内での在留外国人の分布

第7章 サイバー犯罪等
 1. はじめに──背景事情
 2. サイバー犯罪をめぐる状況
 3. 政府による対策
 4.  様々な課題──あなたが当事者ならどう考えますか?
 【本章のポイント】

第8章 警察制度
 1. 現代の警察制度の特徴
 2. 人員規模
 3. 予算規模
 4. 捜査権限等
 5. 警察に対する国民の信頼
 6. 様々な課題──あなたが当事者ならどう考えますか?
 【本章のポイント】
 コラム 「警察の正統性」理論と「手続き的公正」理論

第9章 新たな課題──犯罪被害者等支援、再犯防止
 1. 犯罪被害者等支援
 2. 犯罪者の再犯防止
 【本章のポイント】
 コラム 加害者家族等をめぐる問題

 第3部 ケース・スタディ
第10章 事例①:大型ショッピングモール内の犯罪対策
 1. 主人公 ~ 山田太郎(K市役所 総務部企画調整課 課長補佐)
 2. S県K市
 3. 大型ショッピングセンターの開設
 4. ショッピングセンター内及び周辺地域における犯罪情勢の悪化
 5. 犯罪対策をめぐる様々な意見
 6. 市長からの指示

第11章 事例②:大学のセキュリティ
 1. 主人公 ~ 山本一郎(私立S大学 総務課 主任)
 2. 私立S大学
 3. 大学校内での傷害事件の発生
 4. 事件後の状況
 5. セキュリティをめぐる様々な意見
 6. 大学上層部からの指示

第12章 事例③:地元に更生保護施設を受け入れるか?
──A県B市甲地区自治会
 1. 主人公~鈴木太郎(ビジネス・コンサルタント)
 2. A県B市
 3. 自立更生促進センターが来る?
 4. センター受入れのメリット・デメリット
 5. 施設の受入れをめぐる様々な意見
 6. 父親(自治会長)からの依頼
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