日本における民族差別に基づくヘイトスピーチ被害の過酷な実態を知り、その本質的な意味を捉え、被害救済と予防の方向性を考える。 目次

第１部　実態
ーーネット上から街頭へあふれ出したヘイトスピーチ

［調査報告］現代日本におけるヘイトスピーチの実態
……明戸隆浩・瀧大知

［被害の記憶①］京都朝鮮学校襲撃事件
ーー心に傷、差別の罪、その回復の歩み　……朴 貞任

［被害の記憶②］徳島県教組襲撃事件
ーーヘイトクライムと対峙して　……冨田真由美


第２部　理解
ーーヘイトスピーチの被害とは何なのか

レイシズムの歴史性と制度性 ……板垣竜太

ヘイトスピーチ被害の非対称性 ……鄭 暎惠

ヘイトデモから見える日本社会 ……安田浩一

ヘイトクライム被害からの「回復」の困難とその方途
　ーー京都朝鮮学校襲撃事件からの一考察
　……山本崇記


第３部　裁判
ーー法廷でヘイトスピーチの実害を「発見」する

京都朝鮮学校襲撃事件裁判 ……冨増四季

李信恵さんの２つの裁判 ……上瀧浩子

徳島県教組襲撃事件裁判 ……豊福誠二


第４部　反差別
ーーヘイトスピーチを拒絶する社会へ

川崎のヘイトデモと地域の反差別の力　……石橋　学

差別と公人・公的機関の役割　……秋葉丈志
　ーー「平等」と「個人の尊厳」の実現のために