実務家が陥りやすい 離婚事件の落とし穴


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解釈や判断の誤りによる取り返しのつかないミスを防ぐために!
◆実務家が誤認しがちな離婚をめぐる法律問題を幅広く取り上げ、「誤認例」を示した上で、詳しく解説しています。
◆民事執行法・ハーグ条約実施法の改正や算定表の見直しに対応した最新の内容です。
◆離婚事件に精通する弁護士が編集・執筆しています。
目次
第1章 離婚の手続
第1 離婚の手続
【1】 離婚成立後に親権者を定めることができる?
POINT
・協議離婚と親権者の指定
・調停離婚と親権者の指定
【2】 離婚等に合意したときは合意書面を作成しておけば足りる?
POINT
・公正証書作成のメリット
・調停手続を利用するメリット
第2 離婚無効・離婚取消し
【3】 夫婦が合意すれば離婚を無効にできる?
POINT
・離婚無効は合意に相当する審判又は判決により認められる
第2章 離婚原因
第1 不 貞
【4】 配偶者と相手方が性的関係を持たなければ離婚できない?
POINT
・不貞行為の定義
・不貞行為の推定
・不貞行為に至らない行為の離婚原因該当性
第2 悪意の遺棄
【5】 単身赴任中の夫が生活費を支払わないだけでは離婚できない?
POINT
・扶助義務違反による悪意の遺棄
・扶助義務違反等に正当な理由がある場合の離婚原因該当性
第3 3年以上の生死不明
【6】 夫と3年以上連絡が取れないときは離婚できる?
POINT
・生死不明の意義
・悪意の遺棄による離婚及び失踪宣告との関係
第4 回復の見込みがない強度の精神病
【7】 妻が統合失調症や認知症を発症したとき離婚できる?
POINT
・回復の見込みがない強度の精神病の意義
・民法770条2項の解釈としての具体的方途論
・民法770条1項5号の離婚原因との関係
第5 その他婚姻を継続し難い重大な事由
1 有責配偶者からの離婚請求
【8】 離婚請求する側に有責性があれば請求は認められない?
POINT
・「有責配偶者」の判断基準
・双方に有責性がある場合
2 配偶者の親族との不和
【9】 嫁姑問題では離婚できない?
POINT
・配偶者の親族が原因で婚姻関係に悪影響が生じた場合の責任の所在
・有責配偶者からの離婚請求との関係
3 浪費癖・借金
【10】 浪費癖や借金は離婚原因になる?
POINT
・浪費等が離婚原因になるか
4 DV・モラルハラスメント
【11】 軽微な暴行は離婚原因にならない?
POINT
・婚姻を継続し難い重大な事由の意義
・DV(ドメスティック・バイオレンス)が離婚原因になるか
【12】 モラルハラスメントは離婚原因にならない?
POINT
・モラルハラスメントは離婚原因となるか
5 性交拒絶・性的不能・性的指向の相違
【13】 性交拒絶・性的不能・性的指向の相違は離婚原因に当たらない?
POINT
・性交拒絶・性的不能は離婚原因となり得るか
・夫婦間での性的指向の相違は離婚原因となり得るか
6 家事をしないこと
【14】 夫婦の一方が家事をしないことは離婚原因にならない?
POINT
・夫婦の一方が家事をしないことは離婚原因になるか
7 思いやりのなさ・価値観の相違・性格の不一致
【15】 夫婦間での思いやりのなさ・価値観の相違・性格の不一致は離婚原因にならない?
POINT
・夫婦間での思いやりのなさや、価値観の相違、性格の不一致は離婚原因になるか
第3章 婚姻費用分担
【16】 同居中は婚姻費用分担請求ができない?
POINT
・同居中の婚姻費用分担請求の可否
・過去の婚姻費用の分担請求の可否
【17】 勝手に出て行った妻に婚姻費用を支払う必要はない?
POINT
・勝手に家を出て行った配偶者からの婚姻費用分担請求の可否
・有責配偶者からの婚姻費用分担請求の可否
【18】 預貯金を持ち出した妻に婚姻費用を支払う必要はない?
POINT
・別居時に持ち出した財産と婚姻費用の分担
【19】 調停が成立する前に婚姻費用を支払ってもらうことはできない?
POINT
・中間合意の利用
・審判前の保全処分・調停前の処分
第4章 親権・監護権
第1 親権とその内容、親権と離婚
【20】 父親が乳幼児の親権者に指定されることはない?
POINT
・親権者指定の基準
・乳幼児の親権を父が得ることができるか
【21】 子を連れ去った親でも、現在監護している親が親権者の指定では有利になる?
POINT
・子を連れ去った結果、子を監護していることが、親権者の指定においてどのように評価されるか
第2 親権者の変更
【22】 親権者の指定をめぐって争いがあっても、離婚をまず成立させてから後日親権者の変更の申立てをすればよい?
POINT
・親権者変更の手続
・親権者指定と親権者変更の判断基準の違い
【23】 子が実親と養親の共同親権に服している場合に、非親権者である実親は親権者変更の申立てができる?
POINT
・親権者が再婚し、再婚相手が子と養子縁組した場合における、親権者変更の申立ての可否
第5章 財産分与
第1 財産分与の対象となる財産
【24】 夫婦で築き上げた財産が夫名義の場合、有責配偶者である妻からは財産分与を請求できない?
POINT
・財産分与とは
・清算的財産分与の対象
・財産分与の請求方法
・有責配偶者からの財産分与の請求
【25】 夫が亡父から相続して夫婦で長年居住した建物は財産分与の対象となる?
POINT
・夫婦共有財産と特有財産
・特有財産が財産分与の対象となる事情
【26】 夫が経営する会社の財産は財産分与において一切考慮されない?
POINT
・配偶者が経営する法人名義の財産は財産分与の対象になるか
・法人名義の財産が財産分与の対象となる事情
【27】 離婚に際し、別居中に夫が支払わなかった過去の婚姻費用は請求できない?
POINT
・財産分与における過去の婚姻費用の清算
・具体的な算定方法
・離婚後における婚姻費用分担請求権
【28】 退職金は支給されるまで財産分与の対象にならない?
POINT
・財産分与における将来の退職金の対象性
・財産分与の対象とした場合の分与額算定方法と分与時期
【29】 企業年金や生命保険は財産分与の対象にならない?
POINT
・財産分与における企業年金の対象性
・分与対象になるとして分与の方法
・財産分与における積立型の生命保険の対象性
【30】 財産分与によって借金を負担することにはならない?
POINT
・財産分与における債務の対象性
・財産分与における住宅ローンの取扱い
第2 清算的財産分与
【31】 高収入の夫は財産分与の清算割合が高くなる?
POINT
・財産分与の清算割合における平等原則
・特別の事情がある場合の財産分与の清算割合
第3 扶養的財産分与
【32】 妻が無資力・無収入で、離婚後の生活に困る場合であっても、夫婦の財産がないときは、財産分与を請求できない?
POINT
・扶養的財産分与の意義
・扶養的財産分与が認められる要件
第4 手 続
【33】 義務者が財産分与の申立てをすることはできない?
POINT
・義務者からの財産分与の申立ての可否
【34】 離婚を請求しないと、財産分与などの請求はできない?
POINT
・人事訴訟における反訴
・予備的附帯請求、予備的反訴の可否と留意点
第5 財産分与保全
【35】 離婚前に仮差押え、仮処分の申立てはできない?
POINT
・家事事件における保全手続の概要
・退職金等に対する仮差押えの注意点
・自宅についての仮処分が認められる場合
第6 その他の諸問題
【36】 財産分与には税金はかからない?
POINT
・財産分与によって資産を譲渡した側の税金
・財産分与によって資産を取得した側の税金
・税金について誤解があった場合の錯誤主張の可否
【37】 債権者から財産を守るための離婚に伴う財産分与は当然に詐害行為取消権の対象になる?
POINT
・仮装離婚の成否
・詐害行為取消権等の成否
【38】 債権者は、離婚に伴う財産分与請求権を保全することができる?
POINT
・財産分与請求権の性質
・財産分与請求権に対する差押え・仮差押え等