法と哲学【第7号】

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【目 次】
<巻頭言>我々は何処へ行くのか O? allons-nous?〔井上達夫〕
◆特集◆くじの正義
〈企画趣旨〉瀧川裕英
◆1 世界はくじを引いている―?くじ引き投票制の可能性〔瀧川裕英〕
Ⅰ 選挙と抽選
Ⅱ 人数問題
Ⅲ 事前くじと事後くじ
Ⅳ 事前くじの可能性
◆2 任命制と抽選制〔岡﨑晴輝〕
Ⅰ 序 論
Ⅱ 官僚統治から官邸統治へ
Ⅲ 「政治主導」の理論
Ⅳ 抽選制の適用可能性
Ⅴ 混合抽選制の青写真
Ⅵ 結 論
◆3 くじ引きは(どこまで)公正なのか―?古代と現代における空想的事例をめぐって〔古田徹也〕
はじめに
Ⅰ 古代ギリシアにおける「くじ」
Ⅱ 現代における「臓器くじ(サバイバル・ロッタリー)」
◆4 多数決と正解の発見確率〔坂井豊貴〕
Ⅰ 多数派の意見と正解
Ⅱ ルソー『社会契約論』の定式化
Ⅲ コンドルセ陪審定理
Ⅳ コンピュータ科学における多数決
Ⅴ おわりに
◆5 くじとリスク?―?ミクロレベルの一考察〔飯田 高〕
? Ⅰ はじめに
Ⅱ リスク選好
Ⅲ くじによる決定はどれくらい支持されるか― 社会調査データの分析
Ⅳ 若干の考察
Ⅴ おわりに
【一般論説】
◆1 民主的企業統治の擁護―?共和主義的諸構想からステークホルダー・デモクラシーへ〔松尾隆佑〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 企業を民主化すべき理由
Ⅲ 現代共和主義の諸構想
Ⅳ 民主的統治を担うべき主体
Ⅴ おわりに
◆2 誰が養育者となるべきか??―?親子法の再編に向けて〔松田和樹〕
Ⅰ 養育の自由と生殖
Ⅱ 子の権利と養育免許制
Ⅲ 生殖は養育の権利や責務を生み出すか
Ⅳ 養育の法の未来
【書評と応答】
◆1 対話的普請途上の法構想についての覚書―?高橋文彦「未完の大聖堂を前にして?―?田中成明『法の支配と実践理性の制度化』」への応答〔田中成明〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 義務賦課規範・権能付与規範と市民の自由保障の法的諸形態
Ⅲ “ルール/原理/手続モデル”の構築に向けて
Ⅳ 動態的法秩序における憲法の役割
Ⅴ むすびに代えて
◆2 「許容できるエゴイズム」を超えて―?児玉聡『実践・倫理学』〔米村幸太郎〕
Ⅰ 本書の基本的性格
Ⅱ 法と道徳,そして善行義務
Ⅲ 喫煙規制
Ⅳ 結びにかえて
◆3 『立憲主義という企て』は何を企てたか―?横濱竜也への応答,そしてロールズ再訪〔井上達夫〕
はじめに
Ⅰ 拙著の狙いと構成
Ⅱ 木を見せて森を見せず
Ⅲ 森を忘れて木を見極めず
Ⅳ ロールズにおける「正義の自然義務」と「遵法義務」