法と哲学【第8号】

法と哲学【第8号】

販売価格: 4,290円 税込

著者
井上達夫・責任編集
発行元
信山社
発刊日
2022-07-01
ISBN
978-4-7972-9868-0
CD-ROM
無し
サイズ
A5判 (336ページ)
◆特集:COVID-19という問題/巻頭言「我々は何処に行くのか(II)ーウクライナ戦争の実相と教訓」(井上達夫)◆
【目 次】

【巻頭言】 我々は何処へ行くのか(II)―ウクライナ戦争の実相と教訓〔井上達夫〕

◇特集 COVID-19という問題◇

〈企画趣旨〉若松良樹

◆ 1 マスクの下で〔若松良樹〕

I 全てはマスクから始まった
II 公共的討論の再構築
III 常識の再検討
IV 規制の手法
V おわりに

◆2 コロナウイルス禍の中での科学的知識と倫理―合理的な行政的意思決定と理性的自律のための試論〔蔵田伸雄〕

I それは支配と抑圧ではない
II 専門家の知識と科学的不確実性
III 専門家とメディア
IV 行政と専門家
V 医療資源の分配
VI 「生命か経済か」という問題なのか
VII エッセンシャルワーク
VIII 理性的な自律のために

◆3 コロナ禍で見えてきたもの―ニューノーマルと障害者についての哲学的考察〔稲原美苗〕

はじめに
I コロナ禍と障害者
II コロナ禍の優生思想
III コロナ禍の健康格差
IV ニューノーマル(新しい生活様式)と障害
V ニューノーマル下の「従順な身体」とは?
VI コロナ禍が浮き彫りにした新自由主義の問題点
VII 新自由主義の落とし穴 ~差別と排除~
VIII コロナ禍のケアリングとケアの倫理
IX 結びに代えて―コロナ禍での「ケアの倫理」を使った提言

◆4 パターナリズムはそこにあるのか―先延ばし行動の経済モデルで考える〔竹内 幹〕

I コロナ対策とナッジ
II 真の選好と「合理性」のあやうさ
III 経済学における「合理性」
IV 顕示選好理論にみる道具としての選好や効用概念
V 時間選好をめぐる「合理性」
VI 先延ばし行動の数理モデル
VII 合理性や真の選好にまつわる恣意性
VIII 展 望

◆5 感染症対策と権利制約―プライバシー制限の問題を中心に〔米村滋人〕

I はじめに
II 予備的考察と従来の学説
III 判例の展開と分析
IV プライバシーと公衆衛生
V おわりに

【一般論説】
◆1 共和主義的自由の消極的自由への還元可能性について〔福家佑亮〕

I はじめに
II 消極的自由と積極的自由
III 共和主義的自由の基本構造
IV 共和主義的自由の不可能性
V 恣意性テーゼの妥当性
VI 結 論

◆2 関係論的平等主義の再出発―「分配か社会関係か」を越えて〔阿部崇史・石田柊・宮本雅也〕

I 序 論
II 実体レベル関係論と正当化レベル関係論との区別
III 関係論的な平等の理念に依拠した正当化
IV 正当化レベル関係論から導かれる正義構想の魅力
結 論

【書評と応答】
◆1 米村幸太郎「「許容できるエゴイズム」を超えて」への応答〔児玉 聡〕

I 「本書の基本的性格」について
II 「法と道徳,そして善行義務」について
III 「喫煙規制」について

◆2 民主主義の危機と可能性―宇野重規『民主主義とは何か』をめぐって〔山崎 望〕

I 民主主義の危機?
II 民主主義の多義性
III 民主主義批判の歴史的展開~少数者支配と暴力をめぐって
IV 国内政治の次元
V 国際政治の次元
VI 市場の次元
VII 家族の次元
VIII オルタナティヴの枯渇と,民主主義の選び直し

◆3 法哲学は面白いのか―誰にとって,そして如何に―住吉雅美『あぶない法哲学―常識に盾突く思考のレッスン』(講談社現代新書,2020年)&森村進『法哲学はこんなに面白い』(信山社,2020年)〔山田八千子〕

I はじめに
II 住吉雅美『あぶない法哲学―常識に盾突く思考のレッスン』の面白さについて
III 森村進『法哲学はこんなに面白い』の面白さについて
IV 結びに代えて
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