後遺障害入門(補訂版) 認定から訴訟まで


販売価格: 4,730円 税込
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●交通事故後遺障害の損害賠償実務に携わるすべての実務家の「必携書」!
●後遺障害認定実務に必須の「障害等級認定基準」【最新版】とその実務的
な取扱いについて,入門者にも理解できるように平易な表現でわかりやす
く解説!
●総論では,後遺障害等級認定全般について実務家に必要不可欠な基本的事
項を解説!
●各論では,について,交通事故により発生する主な主な後遺障害ごとに,
後遺障害の「定義・概要」「認定基準」「主要な争点と主張立証上の留意
事項」を指摘したうえで,近時の実務上参考となる裁判例を要約して掲載!
■書籍内容
第1章 総 論
Ⅰ後遺障害等級
1後遺症
2労働者災害補償保険法と後遺障害
3自賠責保険と後遺障害
(1)後遺障害
(2)永久残存性
(3)症状固定
(4)後遺障害等級
4自賠責保険の支払基準
(1)支払基準の拘束性
(2)後遺障害についての支払基準
Ⅱ障害等級の仕組み
1部 位
2障害の系列
3障害の序列
4障害等級認定の原則と準則
(1)併 合
(2)相当等級(準用)
(3)加 重
Ⅲ後遺障害の認定手続
1等級認定
(1)自賠会社等による請求の受付等
(2)支 払
2事前認定
3不服申立制度
(1)書面の検討
(2)損保料率機構への異議申立て
(3)一般財団法人自賠責保険・共済紛争処理機構への紛争処理申請
Ⅳ自賠責保険と損害賠償との違い
1自賠責保険の後遺障害認定と裁判
2労働能力喪失期間(永久残存性について)
3逸失利益の有無が問題とされる後遺障害(労働能力喪失率)
(1)外貌醜状
(2)歯牙障害
(3)味覚・嗅覚障害
(4)鎖骨変形
(5)腸骨採取による骨盤骨の変形
(6)脾臓又は1側の腎臓の障害
(7)生殖器の障害
(8)下肢短縮
4既存障害がある場合の取扱い
第2章 各論─類型別にみる後遺障害認定の実務
Ⅰ神経系統の機能又は精神の障害
第1脳の器質性障害
1高次脳機能障害
1定義・概要
(1)高次脳機能障害の意義
(2)高次脳機能障害の症状
ア典型的な症状としての多彩な認知障害,行動障害及び人格変化
(ア)認知障害/(イ)行動障害/(ウ)人格変化
イ発症の原因及び症状の併発
ウ時間的経過
エ社会生活適応能力の低下
オ見過ごされやすい障害
2高次脳機能障害の認定基準
(1)認定上の問題点
(2)脳外傷による高次脳機能障害認定につき重視される事項
ア交通外傷による脳の受傷を裏づける画像検査結果があること
イ一定期間の意識障害が継続したこと
ウ一定の異常な傾向が生じていること
3等級認定基準
(1)労災補償の等級認定基準
ア1級,2級の認定基準
イ3級以下の認定基準
(2)自賠責保険の認定基準
4主な争点と主張立証上の留意事項
(1)自賠責実務において提出を求められる資料
(2)資料の提出・作成に関する留意点
ア受傷直後の脳画像の重要性
イその他の資料作成上の工夫
ウ客観的な検査の重要性
エ小児に関する留意点
5裁判例の紹介
(1)高次脳機能障害の有無が争点となった裁判例
(2)高次脳機能障害の程度が争点となった裁判例
ア自賠責認定よりも上位の等級が認定された事例
イ自賠責認定よりも下位の等級が認定された事例
ウ後遺障害等級よりも低い労働能力喪失率の認定がなされた事例
エ3級以下の場合でも付添介護費や近親者の慰謝料が認められた事例
6裁判例
2軽度外傷性脳損傷(MTBI)
1定義・概要
(1)軽度外傷性脳損傷(MTBI)の意義
ア交通事故外傷による器質的損傷としてのMTBI
イ世界保健機関(WHO)の定義・診断基準
(2)MTBIの症状
2MTBIの認定基準
(1)平成23年報告書の見解
(2)裁判上の認定基準
ア平成23年報告書,平成30年報告書の基準が重視される
イ明確な画像所見が得られない場合の留意点
ウ画像機器の限界を踏まえた総合的判断の必要性
3主な争点と主張立証上の留意事項
(1)高次脳機能障害の発症
(2)事故との因果関係
(3)素因減額
4裁判例の紹介
(1)認定した裁判例
(2)否定した裁判例
5裁判例
3遷延性意識障害
1定義・概要
(1)遷延性意識障害の意義
ア植物状態と同義
イ脳死状態との違い
(2)常時介護の必要性
(3)平均余命
2後遺障害等級
3主な争点と主張立証上の留意事項
(1)問題の所在
(2)将来介護費
ア自宅での介護費用
イその他の介護関係費用
(ア)自宅や自動車の改造費/(イ)介護用品その他消耗品の費用
(3)定期金による損害賠償
ア問題の背景
イ定期金賠償の長所と短所
(ア)主な長所/(イ)主な短所
ウ訴訟上の留意事項
(ア)近時の裁判例(一部遷延性意識障害事案ではないものを含む)
(イ)どのような場合に認容されるか
4裁判例
第2脊髄障害
4脊髄障害
1定義・概要
(1)脊髄障害事案の特殊性
(2)脊髄と脊椎
ア脊髄とは
(ア)中枢神経/(イ)区 分/(ウ)構 造
イ脊椎とは
(ア)脊髄を保護する骨/(イ)区 分/(ウ)椎骨の形状
ウ脊髄・脊椎を取り巻く組織
(ア)神経根/(イ)椎間板と椎間関節/(ウ)靭 帯
エ脊髄と脊椎の位置関係─損傷された脊椎のレベルと損傷された脊髄
のレベルは違う
(3)脊髄損傷の病態・評価
アポイント
イ損傷高位(高さ)別の症状の特徴
(ア)概 要/(イ)より詳しい病態
ウ 脊髄横断面での損傷程度と特徴
(ア)概 要/(イ)完全麻痺/(ウ)不全麻痺
2等級認定基準
(1)自賠責の等級認定における基本的な構造
ア7段階の等級
イ麻痺の範囲と程度
(ア)範 囲/(イ)程 度
ウ認定基準 102
エ他の障害と複合する場合の認定
オ馬尾神経の損傷による障害の認定
(2)等級認定に関わる診断・検査方法
アポイント
イ画像診断
(ア)X 線/(イ)C T/(ウ)MRI
ウ神経学的所見
(ア)反 射/(イ)筋 力/(ウ)感覚テスト
エ電気生理学的診断
(3)自賠責における認定資料
3主な争点と主張立証上の留意事項
(1)脊髄障害の有無が問題になり得るケース
(2)脊髄障害(特に不全麻痺)に関する主張立証のポイント
ア画像の検討
イ神経学的所見の整合性
ウ症状経過等
エセカンドオピニオンの検討
オその他
(3)他の障害の検討
ア局部の神経症状
イ非器質性精神障害
4裁判例
第3非器質性精神障害
5非器質性精神障害─PTSDを中心に
1定義・概要
(1)非器質性精神障害
ア定 義
イ自賠責認定基準の変更
ウ後遺障害認定項目
エ等級認定基準
(2)PTSD
2PTSDの診断基準
(1)DSM-ⅣからDSM-Ⅴへの改訂
(2)ICD-10
3主な争点と主張立証上の留意事項
(1)PTSDの認定に関する裁判所の姿勢
アPTSD認容判決とその批判
イ東京地裁平成14年判決
(2)PTSDを否定した場合の後遺障害の認定
ア非器質性精神障害に対する近時の考え方
イ主張立証方法の指針
ウ後遺障害逸失利益認定の期間の限定
(3)素因減額
ア心因的な素因の競合
イ素因減額が認められる基準
ウ主張立証の指針
4裁判例(PTSDに関する裁判例)
第4疼痛障害
6RSD(CRPS)
1定義・概要
(1)カウザルギーとRSD
(2)RSDからCRPSへ
(3)CRPSの診断基準
2等級認定基準
3主な争点と主張立証上の留意事項
(1)RSDの診断基準と等級認定基準の違い
(2)裁判例の傾向
アRSD(CRPS)の発症否定例
イRSD(CRPS)の発症肯定例
ウその他
エ素因減額との関係
(3)主張立証上の留意事項