石田穣民法大系第4巻。判例・学説の分析・検討、比較法的考察、立法趣旨への言及など、民法学の本質的理解を図る体系書。
【目　次】

・はしがき


◆第一章　序　　論

第一節　序
　一　債権の概念／二　債権関係／三　債権の法的性質／四　債権法の法源
第二節　債権者の権限
　一　原則／二　例外／三　自然債務／四　債務と責任　
第三節　債務者の義務　
　一　序／二　積極的給付義務、消極的給付義務／三　第一次給付義務、第二次給付義務／四　主たる給付義務、従たる給付義務、保護義務／五　Obliegenheit


◆第二章　債権の内容（目的）

第一節　序
第二節　債権の内容
　一　債権の内容／二　金銭に見積ることができない内容の債権／三　当事者による債権の内容の決定
第三節　特定物債権
　一　特定物債権／二　善管注意義務／三　保存／四　引渡し／五　果実
第四節　種類債権
　一　種類債権／二　制限種類債権／三　目的物の品質／四　種類債権の特定
第五節　選択債権
　一　選択債権／二　選択権者／三　選択権の行使の方法／四　不能による選択債権の特定／五　選択の効力
第六節　補?充?権
　一／二／三／四
第七節　金銭債権
　一　金銭債権の意義／二　金銭債権の種類／三　名目主義と金銭の価値の低下／四　金銭価値債権／五　帳簿上金銭、小切手、クレジット・カード、電子マネー／六　その他
第八節　利息債権
　一　利息／二　利息債権／三　重利／四　利息制限法／五　利息制限法以外の利息に関する法律


◆第三章　債権の効力

第一節　債権の効力
　一　序／二　債権の債務者に対する効力／三　債権の第三者に対する効力　
第二節　強制執行　
　一　序／二　民法四一四条／三　直接強制／四　代替執行／五　間接強制／六　法律行為の強制執行／七　不作為義務についての強制執行／八　強制執行と損害賠償
第三節　債務不履行による損害賠償
第一項　序
　一　序／二　債務不履行の類型／三　債務不履行の種類／四　履行義務違反と帰責事由
第二項　客観責任的債務不履行
　第一　序
　一／二
　第二　履行遅滞
　一　履行遅滞による損害賠償責任の要件／二　債務者の履行義務違反／三　帰責事由／四　損害の発生／五　履行義務違反と損害発生の間の因果関係／六　損害額の算定／七　履行遅滞による損害賠償請求権／八　履行遅滞の終了
　第三　履行不能
　一　履行不能による損害賠償責任の要件／二　債務者の履行義務違反／三　帰責事由／四　損害賠償請求権／五　代償請求権／六　賠償者の代位
　第四　不完全履行
　一　不完全履行による損害賠償責任の要件／二　債務者の履行義務違反／三　帰責事由／四　完全履行請求権（追完請求権）／五　損害賠償請求権／六　代金減額権
　第五　債権者遅滞
　一　序／二　比較法的状況／三　債権者遅滞の法的性質／四　債権者の行為が債権者遅滞としてObliegenheit違反になるための要件／五　債権者遅滞の効果／六　債権者遅滞の終了
第三項　主観責任的債務不履行
　第一　序
　一／二／三
　第二　主観責任的債務不履行の要件
　一　序／二　具体的過失／三　責任能力
　第三　主観責任的債務不履行の効果
　第四　主観責任的債務不履行が問題になる種々の場合
　一　序／二　債務者に自己の財産に対するのと同一の注意義務が求められる場合／三　債権者が債務者の個人的能力を知っていたり、わずかな注意を払えば知ることができる場合／四　債務者の故意重過失が問題になる場合
第四項　結果責任的債務不履行
　第一　序
　一／二／三
　第二　比較法的状況
　一　ドイツ／二　フランス、スイス
　第三　結果責任的債務不履行の要件
　一　序／二　故意過失／三　責任能力
　第四　結果責任的債務不履行の効果
　第五　結果責任的債務不履行が問題になる種々の場合
　一　序／二　法律上債務者による担保責任の引受けが行われる場合／三　法律行為上債務者による担保責任の引受けが行われる場合
第四節　債権者代位権
　第一　序
　一／二／三
　第二　フランスにおける債権者代位権
　一／二／三／四／五
　第三　債権者代位権と債務者の無資力
　一／二
　第四　債権者代位権と債権者による債務者の相手方に対する直接請求
　一／二／三
　第五　債務者の無資力が要求される債権者代位権
　一　要件／二　被代位権利／三　債権者代位権の行使／四　債権者代位権の行使の効果
　第六　債務者の無資力が要求されない債権者代位権
　一　序／二　被保全権利／三　債務者の無資力／四　債権者代位権の行使の効果／五　その他
　第七　直接訴権（直接請求権）
　一／二／三／四／五／六
第五節　債権者取消権（詐害行為取消権）
　第一　序
　一　序／二　債権者取消権の基本的内容
　第二　比較法的状況
　一　序／二　フランス／三　ドイツ／四　スイス
　第三　債権者取消権の法的性質
　一　序／二　民法改正前の通説／三　責任説／四　形成権説／五　改正民法／六　私見
　第四　債権者取消権の要件
　一　序／二　客観的要件／三　主観的要件
　第五　詐害行為の具体例
　一　無償行為／二　相当な対価による売却／三　一部の債権者への弁済／四　一部の債権者への代物弁済／五　一部の債権者への担保供与／六　新たに担保権を設定しての借入れ／七　保証債務や連帯債務の負担
　第六　債権者取消権の行使
　一　債権者取消権の行使の方法／二　債権者取消権の行使の相手方
　第七　債権者取消権の行使の効果
　一　債権者取消権の行使の範囲／二　債権者取消権の行使の効果
　第八　債権者取消権の期間制限
　一　序／二　若干の問題
　第六節　債権侵害
　一　序／二　比較法的状況／三　損害賠償請求権／四　妨害排除請求権


◆第四章　債権の消滅

第一節　序
　一　債権の消滅の原因／二　債権の消滅の効果
第二節　弁　　済
　第一　序
　一　弁済の意義／二　弁済の法的性質
　第二　弁済の提供
　一　弁済の提供の意義／二　現実の提供／三　口頭の提供／四　弁済の提供に関するその他の問題／五　弁済の提供の効果
　第三　弁済の充当
　一　弁済の充当の意義／二　弁済の充当の比較法的状況三　弁済充当の方法
　第四　第三者の弁済と代位弁済
　一　序／二　比較法的状況／三　第三者の弁済／四　代位弁済
　第五　弁済受領権者
　一　弁済受領権者の意義／二　債権者が弁済の受領権限を有しない場合／三　表見弁済受領権者
　第六　弁済の立証
　一　弁済の立証／二　受取証書／三　債権証書
　第三節　代物弁済
　一　序／二　代物弁済の要件／三　代物弁済の効果
　第四節　供　　託
　一　供託の意義／二　供託の手続き／三　供託の要件／四　供託の効果／五　自助売却
第五節　相　　殺
　一　序二　相殺の要件／三　相殺の効果／四　相殺契約
第六節　更　　改
　一　序／二　要件／三　効果
第七節　免　　除
　一　意義／二　要件／三　効果
第八節　混　　同
　一　意義／二　要件／三　効果


◆第五章　多数当事者の債権関係

第一節　序
　一　意義
第二節　分割債権、分割債務
　一　序／二　分割債権、分割債務の効力
第三節　不可分債権　
　一　序／二　不可分債権／三　不可分債務／四　判例
第四節　連帯債権、連帯債務
第一項　序
第二項　連帯債権
　一　序／二　成立／三　効力
第三項　連帯債務
　一　意義／二　成立／三　債権者と債務者の間の効力／四　債務者の間の関係
第五節　共同債権、共同債務
　一　意義／二　内容


◆第六章　保証債務

第一節　序
　一　保証債務の意義と法的性質／二　保証債務の種類／三　損害担保契約／四　保証に関する比較法的状況
第二節　保証債務の成立
　一　保証契約／二　主たる債務の存在
第三節　債権者と保証人の関係
　一　序／二　催告の抗弁権、検索の抗弁権／三　主たる債務者の抗弁を主張する権利／四　債権者のObliegenheitないし義務
第四節　保証人の求償権
　一　序／二　法定代位／三　民法が保証人に認める求償権
第五節　特殊な保証
　一　連帯保証／二　共同保証／三