事案から学ぶ 履行困難な遺言執行の実務 遺言作成後の事情変更、解釈の難しい遺言への対応
販売価格: 3,960円 税込
- 著者
- 遺言・相続実務問題研究会・編 野口 大/藤井伸介・編集代表
- 発行元
- 日本加除出版
- 発刊日
- 2023-01-31
- ISBN
- 978-4-8178-4859-8
- CD-ROM
- 無し
- サイズ
- A5判 (324ページ)
●著者が実際に担当あるいは見聞した事例をベースに、遺言無効主張をされた場合の遺言執行、遺言作成後の事情変更への対応、
相続人不存在の遺言者の遺言執行、作成後長期間経過した遺言、配偶者居住権を遺贈する遺言など、遺言執行が困難な33事例について解説。
●登記申請が認められない場合の対応、予期せぬ逆相続への対応等に関するコラムも充実。
【目次】
全ての事案に「論点目次」を収録!
★マークは紛争予防の視点
第1章 遺言の履行が困難となる場合の代表的な事例
【事案1】遺言無効主張を受けた場合の遺言の執行について
<論点>
・認知症診断を受けた遺言者の遺言は無効か
・自筆証書遺言について偽造を主張されたら筆跡鑑定は必要不可欠か
・被相続人の遺言能力の有無を検討するにはどのような資料を調査すべきか
・遺言執行者が遺言を無効と判断した時は、どのように対応すべきか
・遺言執行者が遺言を有効と判断した時は、遺言無効主張を無視してよいか
・遺言執行者の職務執行を停止させるにはどのような手段、方法があるか
【事案2】遺言無効主張をした結果、遺言と異なる遺産分割協議をした事例
<論点>
・認知症などを理由に遺言無効主張をする場合、最初に何を検討すべきか
・信託銀行の遺言執行を止めることはできるか
・相続人資格者の中に訴訟提起に協力しない者がいても訴えを提起できるか
・遺言無効確認訴訟を提起するのにどのくらいの費用がかかるか
・遺言無効確認訴訟が決着するまでにどのくらいの期間がかかるか
・遺言無効主張をされている場合は、相続税申告をどのようにすればよいか
・遺言と異なる遺産分割協議をすることはできるか
・認知症で施設入所中の相続人には後見開始申立てが必要か
【事案3】改正相続法施行以前に発生した相続について遺留分減殺請求権が行使された場合
<論点>
・自筆証書遺言に基づいて登記申請する前提として、まずは何をすべきか
・「一切の遺産を二男Cに贈与する」との遺言に基づいて相続登記ができるか
・遺贈の登記申請をするにつき相続人全員の協力を得られない場合どうするか
・遺言執行者選任申立書に遺言執行者候補者を推薦人として記載すれば認められるか
・既に遺留分減殺請求の意思表示がなされていても遺贈の登記をしてよいか
・既に遺留分減殺請求されている場合に、遺言執行者はどのように対応すべきか
・改正相続法施行後の事案において遺留分侵害額請求がなされた場合はどう対応すべきか
第2章 履行困難な遺言文言
【事案4】推定相続人廃除の遺言
<論点>
・推定相続人の廃除とは何か
・遺言により推定相続人の廃除をする場合、どのような点に留意すべきか
★遺言による推定相続人の廃除を実現するためにしておくべきこと
・過去の裁判例では、どのような場合に廃除事由が認められているか
・遺言による推定相続人の排除がなされた場合の家庭裁判所での具体的な手続は
【事案5】遺贈あるいは特定財産承継遺言の対象物件を特定し得ない場合(登記官には特定不能と思えても、相続人全員には特定し得る場合)
<論点>
・遺言文言だけでは対象物件の特定が困難な場合、遺言の解釈はどうするか
・区分建物登記が未了の長屋建物を複数人に分けて取得させる遺言はどう執行するか
・長屋の敷地の一筆の土地を複数人に分けて取得させる遺言はどう執行するか
・遺言執行にあたり分筆登記・区分建物登記は誰が行うのか
・遺言における「贈与する」の文言はどう解釈するか
・共同申請主義の例外として登記権利者の単独申請が可能な場合
・遺言文言だけでは登記官が特定不能と考えるであろう不動産の所有権移転登記申請には何が必要か
・相続人間で、遺言文言による物件の特定ができず、遺言文言と登記上の物件との対応関係に争いがあるときの解決方法は
★長屋の建物土地を分ける遺言執行の労力・経済的負担を避ける代替策や予防策は
・遺産である不動産の賃料の収受・分配について、遺言執行者の権限として付与できるか
・遺言文言だけでは対象物件の特定が困難な場合、各物件の相続人への帰属は、遺言によらず遺産分割協議により決めることができないか。遺言により決める実際の効用はあるか
【事案6】遺言の趣旨を一義的に明らかにし得ない遺言文言の場合
<論点>
・日付を異にする遺言が複数ある場合どの遺言が優先するか
・「続ぞくさせる」の文言はどう解すべきか
・予備的に「相続させる」とされた者が誰か一義的に明らかにし得ない場合の解釈
★趣旨を一義的に明らかにし得ない遺言の作成を防ぐにはどうするか
・自筆証書遺言による所有権移転に必要な登記原因証明情報は何か
・「相続させる」とされた者の特定のため、登記原因証明情報として何が必要か
・遺言書保管制度を利用する場合の登記原因証明情報は何か
・遺言の無効を主張したい場合、原告及び被告となるのは誰か
・遺言の有効を主張したい場合、どのような訴訟を起こしたらよいのか
・不動産について、相続登記が未了のときと同登記済であるときとで相違はあるか
【事案7】遺言文言の解釈が問題となった事例
<論点>
・遺言文言の解釈あるいは遺言の意思解釈に関する原則的な裁判例はあるか
・「一切の預貯金を姪に相続させる」という遺言をどう実現するか
・遺言者に姪が3名いた場合はどうするか
・遺言者が姪3名のうち2名とは生前には面識がなかった場合はどうするか
・相続分譲渡交渉を具体的にどのように進めるか
・相続分譲渡を得られない場合にはどうすればよいか
第3章 民法における事情変更への対処のための規定(執行を困難又は不能にする規定)
【事案8】民法965条による民法886条・891条の準用(相続欠格事由)
<論点>
・人工授精と体外受精の異同、生殖補助医療の現行民法での位置づけ
・体外受精により懐胎した胎児を受遺者とする遺言は有効か
★懐胎前に遺言をした場合に留意すべきこと
・第三者提供の精子(卵子)を用いた体外受精児でも相続人となり得るか
★非配偶者間の人工授精、体外受精を行う場合に留意しなければならない点
・父の意に反した体外受精によって生まれた子は父の遺産を相続できるか
★配偶者間の人工授精、体外受精を行う場合に留意しなければならない点
・母が胎児を中絶した場合、母は相続人の欠格事由に該当するのか
【事案9】民法985条2項の停止条件(民法991条の担保請求への対処)
<論点>
・停止条件付遺言とは何か
・停止条件付遺言と負担付遺言の違いとその判断基準
★停止条件付遺言や負担付遺言をする場合に留意すべき事項
・遺言者において動機の錯誤があった場合に、遺言の無効を主張できるか
【事案10】遺贈の放棄(包括遺贈の放棄、特定遺贈の一部放棄)――民法986条(民法989条参照)
<論点>
・相続させる遺言や遺贈で財産を取得するとされた者であっても放棄は可能か
・遺言と異なる遺産分割協議をすることによって遺贈の一部を放棄することは可能か
・遺言執行者がいる場合でも特定遺贈を放棄することは可能か
・遺言執行者がいる場合でも相続させる遺言と異なる内容の遺産分割協議は可能か
★相続させる遺言と異なる遺産分割協議をする場合に留意すべき事項
・遺言と異なる遺産分割協議をした場合に相続税法上の取扱いはどのようになるか
・特定遺贈を受けた土地の一部を放棄した場合の登記手続
★遺言で取得する土地を分筆する場合の分筆方法
【事案11】受遺者の死亡・相続放棄等による遺贈等の失効――民法994条(民法995条参照)
<論点>
・遺言者と受遺者が同時に死亡した場合にも民法994条1項の適用があるか
・民法994条1項は、遺言者の別段の意思の表示により適用を排除することができるか
・民法995条ただし書の「別段の意思を表示したとき」に該当するか否かは、どのような事情を考慮して判断されるのか
・包括受遺者の一人が遺言者の死亡以前に死亡した場合に、遺言者に相続人がいないとき、他の包括受遺者の受遺分が増加するか
・包括受遺者の一人が遺贈を放棄した場合、他の包括受遺者の受遺分が増加するか
・全財産を特定の相続人に相続させる旨の遺言の法的性質
・全財産を特定の相続人に相続させる旨の遺言がある場合に、受益の推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡したとき、受益の推定相続人の相続人が代襲相続するのか
【事案12】相続財産に属しない権利の遺贈(遺贈の目的物が相続財産中にない場合の処理)――民法996条・997条
<論点>
・民法996条本文は、金銭や不特定物の遺贈についても適用があるか
・相続財産に属しない権利を目的とする遺贈が民法996条ただし書の規定により有効である場合、遺贈義務者の責任の範囲