実践弁護士業務 実例と経験談から学ぶ 資料・証拠の調査と収集 交通事故編


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弁護士が、交通事故事件を扱うにあたり必要な「資料や証拠の調査」が理解できるだけでなく、「資料や証拠の見方・評価」がわかるようになり、さらに、陥りやすい失敗を避けるための勘所を先輩弁護士の失敗談からも学べる、交通事故に特化した“資料・証拠の調査や収集方法”がわかる実践書!
〇交通事故事件の基本的調査事項、保険等に関する基礎知識、物的・人的損害に関わる諸問題、交渉・示談・訴訟などの事件処理に関する諸問題など、交通事故事件特有の場面で、必要となる資料・証拠の調査・収集方法、収集した資料・証拠の読み方等について解説!
〇民法改正で注意すべきポイント、当事者の破産、被害者のための制度、交通事故と税金などにも言及!
○経験の浅い弁護士が実際の業務の場面で失敗を避けられるよう、先輩弁護士の「経験談(失敗談)」を豊富に紹介!
目次
はしがき
編集・執筆者一覧
凡 例
序 編
Ⅰ はじめに
Ⅱ 交通事故事案の概要
1 事故発生後の一般的な流れ
⑴ 物損事故(物的損害)
⑵ 人身事故(人身損害)
2 相談・事件処理について
Ⅲ 何を調査検討することになるか
第1編 基本的調査事項
第1章 交通事故証明書
Ⅰ 交通事故証明書とは
Ⅱ 取得方法
1 基 本
⑴ センター事務所窓口
⑵ ゆうちょ銀行・郵便局での払込み
⑶ 自動車安全運転センターウェブサイトから申込み
2 取得可能な期間
3 取得に当たっての工夫
Ⅲ その他 19
1 交通事故証明書が作成される場合
経験談① 自転車事故の交通事故証明書
2 事故の種別
3 人身事故証明書入手不能理由書
第2章 当事者等に関する調査
Ⅰ はじめに
1 被害者側当事者
2 加害者側当事者
Ⅱ 収集対象となる資料・取得方法
1 交通事故証明書
2 自動車検査証(車検証)等
⑴ 当事者等からの入手
⑵ 管轄機関からの入手
3 戸籍等(相続人・近親者)
4 現在事項証明書等(法人)
5 保険証券、保険約款等
第3章 事故態様・過失割合に関する調査
Ⅰ はじめに
Ⅱ 収集対象となる資料・取得方法
1 ドライブレコーダーの映像(自車、相手車、その他)
2 事故現場の地図、写真等
⑴ 事故現場の地図
⑵ 事故現場の写真
⑶ 実地調査
経験談② Googleストリートビューと実際の現場について
経験談③ Googleストリートビューで路上設備の状態を確認
3 刑事記録(実況見分調書、物件事故報告書、供述調書等)
⑴ 実況見分調書
⑵ 物件事故報告書
⑶ 供述調書その他の刑事記録
4 防犯カメラの映像
Ⅲ 当事者からの事故状況聴取に関する留意点
経験談④ 自賠責で因果関係を否定された損害について訴訟で賠償を得た事例
Ⅳ 過失に関する調査等
1 映像解析
2 信号サイクル
経験談⑤ 信号サイクルについて
3 工学鑑定
4 タコメーター
5 EDR(Event Data Recorder)
6 空走時間・制動時間、制動距離
7 別冊判例タイムズ等の文献
8 自転車事故の場合
第4章 責任原因の調査検討
Ⅰ はじめに
Ⅱ 不法行為責任(民法709条等)
Ⅲ 運行供用者責任(自賠法3条)
1 物損には適用されない
2 運行供用者
3 運行起因性
4 他人性
経験談⑥ 自賠責保険調査事務所の「他人性」審査は厳しい?
5 免 責
⑴ 自賠法3条ただし書の3つの要件
⑵ 具体例
⑶ その他の免責
Ⅳ 使用者責任(民法715条)・共同不法行為責任(民法719条)
Ⅴ 未成年者
1 責任能力がない未成年者~監督義務者等の責任(民法714条1項)
2 責任能力がある未成年者
3 親権者等の運行供用者責任(自賠法3条本文)
Ⅵ 高齢者
Ⅶ その他
第5章 人身傷害に関する調査(受傷内容、治療経過、後遺障害に関する資料)
Ⅰ はじめに
Ⅱ 治療費の扱いについて
1 交通事故の場合の特殊性
2 自由診療・健康保険・労災保険
Ⅲ 収集対象となる資料・取得方法
1 診断書、診療報酬明細書(レセプト)、施術証明書
2 カルテ・画像等の医療記録
経験談⑦ 依頼者の医療記録上の不利益な供述等
経験談⑧ 医療記録の取り寄せ並びに主治医に相談する際の留意点
3 後遺障害診断書、後遺障害等級認定票
4 労災保険関係
5 障害内容による書類の違い(神経関係・高次脳機能障害等)
6 主治医との面談、医師の意見書
経験談⑨ 傷害立証の診断書・意見書
経験談⑩ 異議申立ての立証について試行錯誤した事案
Ⅳ 医学的な知識に関して
1 検査方法
2 よく登場する傷病名について
⑴ 頸椎捻挫・バレリュー症候群、中心性脊髄損傷
⑵ 高次脳機能障害
⑶ 脳脊髄液減少症
⑷ PTSD(Post-Traumatic Stress Disorder)
第2編 保険等に関する基礎知識
第1章 はじめに
第2章 自賠責保険
Ⅰ 自賠責保険とは
Ⅱ 自賠責保険の請求
1 加害者請求(自賠法15条)
2 被害者請求(自賠法16条)
3 仮渡金請求(自賠法17条)
4 任意保険会社による一括対応と事前認定
Ⅲ 保険金額と支払基準
1 保険金額
2 支払基準
経験談⑪ 自賠責は2度請求できる?
3 減 額
Ⅳ 後遺障害の認定について
1 後遺障害等級の認定
2 認定に不服がある場合
⑴ 異議申立て
⑵ 紛争処理制度(自賠法23条の5参照)
Ⅴ 被害者請求(16条請求)の方法
1 保険金(共済金)・損害賠償額・仮渡金支払請求書
2 交通事故証明書(人身事故)
3 事故発生状況報告書
4 医師の診断書等又は死体検案書(死亡診断書)
⑴ 診断書等
⑵ 死体検案書(死亡診断書)
5 診療報酬明細書
6 通院交通費明細書
7 付添看護自認書又は看護料領収書
8 休業損害証明書又は確定申告書(控)など
9 請求者の印鑑証明
10 委任状及び委任者の印鑑証明
11 戸籍謄本
12 後遺障害診断書
13 レントゲン写真等
Ⅵ 時 効
Ⅶ 自賠責保険に加入していなかった場合
1 政府保障事業
2 任意保険のみ付保されている場合について
第3章 労災保険
Ⅰ 労災保険とは
Ⅱ 給付内容
Ⅲ 請求方法等
Ⅳ 支給調整
1 労災先行の場合(求償)
2 損害賠償先行の場合(控除)
3 支給調整の対象
4 労災保険が年金給付の場合
Ⅴ 労災保険における過失相殺(支給制限)
Ⅵ 時 効
Ⅶ 示談をするときの注意点
Ⅷ その他
第4章 人身傷害保険
Ⅰ 人身傷害保険とは
Ⅱ 人傷保険の内容・補償範囲
Ⅲ 請求方法と損害賠償との調整(代位・控除)
1 概 要
2 代位の場面(人傷先行)
3 控除の場面(賠償先行)
4 人傷社による自賠責保険金の回収と損益相殺
経験談⑫ 差額説に立つと訴訟が必要!!
経験談⑬ 人身傷害保険によって事件解決となった事案
第5章 その他の保険等について
第3編 物的損害に関わる諸問題
第1章 請求の準備(損害額の算定)
Ⅰ はじめに
Ⅱ 「修理費」と「買替差額・買替諸費用」のどちらを請求するべきか 1
1 「全損」か「分損」かにより区別される
2 全損(物理的全損・経済的全損)
3 分 損
4 経済的全損か分損かの判断について
経験談⑭ 価値ある中古自動車の「時価」評価はどうするのか?
Ⅲ 修理費─「分損」の場合の車両損害
1 修理費の意義
2 修理費の相当性等
3 修理費の算定及び立証資料
経験談⑮ この修理費用は高額ではないか?
Ⅳ 買替差額・買替諸費用─「全損