家庭の法と裁判(Family Court Journal)48号 特集 同性パートナーをめぐる最新の動向と実務
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家事事件・少年事件の最新動向を追う唯一の判例雑誌
◆特集 同性パートナーをめぐる最新の動向と実務
同性間のパートナー関係をめぐる日本法の現在地
─比較法・国際法の視点から─
青山学院大学法学部教授 谷口洋幸
同性パートナーにおける親子関係の形成と支援のあり方
立命館大学名誉教授 二宮周平
「結婚の自由をすべての人に」訴訟の現状と今後
弁護士 寺原真希子
自治体におけるパートナーシップ制度・ファミリーシップ制度
明石市政策局インクルーシブ推進室 LGBTQ+/SOGIE施策担当 増原裕子
◆最高裁判例(1件)
❖生物学的な性別が男性であり性同一性障害である旨の医師の診断を受けている一般職の国家公務員がした職場の女性トイレの使用に係る国家公務員法86条の規定による行政措置の要求は認められない旨の人事院の判定が,裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとして違法となるとされた事例
(最三小判令和5年7月11日 行政措置要求判定取消,国家賠償請求事件)
(参考)原 審 東京高等裁判所令和3年5月27日判決
原々審 東京地方裁判所令和元年12月12日判決
◆家事関係裁判(2件)
老齢厚生年金の離婚時年金分割について,婚姻期間中の相手方の保険料納付に対する申立人の寄与を同等と見ることが著しく不当である特段の事情を認めるのが相当であるとして申立てを却下した原審判を取り消し,請求すべき按分割合を0.5と定めた事例
(東京高決令和4年10月20日 請求すべき按分割合に関する処分申立却下審判に対する抗告事件)
(参考)原 審 千葉家庭裁判所令和4年4月22日審判
1 共同相続人の一人は,相続財産である不動産について相続回復請求権を行使することができる間であっても,取得時効の完成を主張することができるか(積極)
2 相続開始後,相続財産である不動産の占有を継続するなどしていた共同相続人の一人による取得時効が認められた事例
3 自筆証書遺言による包括遺贈がされた場合において,包括受遺者が当該自筆証書遺言に係る遺言書の存在及び内容を知るまでの間は,相続財産である不当利得返還請求権の消滅時効が進行しないとされた事例
(東京高判令和4年7月28日 遺言無効確認等請求控訴事件)
◆少年関係裁判(1件)
特定少年である少年が,少年院仮退院後の保護観察期間中に無賃乗車,無免許運転,大麻所持及び恐喝に及んだ事案において,少年を第1種少年院に送致し,収容期間を3年間と定め,比較的長期間(1年6月程度)の処遇勧告を付した原決定について,処分の著しい不当を理由とする抗告を棄却した事例
(東京高決令和5年5月26日 第1種少年院送致決定に対する抗告申立事件)
◆連載
少年実務 THE BASICS AND BEYOND
第10回 児童相談所長からの送致事件に関する諸問題
岡山地方・家庭裁判所倉敷支部判事 横澤慶太
外国少年司法事情
第37回 北欧 スウェーデンの高等裁判所,最高裁判所の実情
早稲田大学社会安全政策研究所招聘研究員 廣瀬健二
更生保護の現場から
第26回 “再犯を防ぐ”とは in 東京藝術大学 Diversity on the Arts Project
法務省保護局総務課企画調整官 田中健太郎
子どもの手続代理人のケース研究
第3回 事例検討③子どもの手続代理人が家庭裁判所調査官と協働した事例
日弁連子どもの権利委員会
民事信託と後見制度を併用する場合の諸問題
第5回 受託者による権限濫用・不正行為への対応①
日公連民事信託研究会,日弁連信託センター
大相続時代と登記実務
第4回不動産の放棄方法としての所有権放棄・相続放棄・相続土地国庫帰属制度の検討
司法書士 里村美喜夫