至誠堂書店

「失敗の本質」を超えて 安全保障を現場から考える

「失敗の本質」を超えて 安全保障を現場から考える

販売価格: 2,750円 税込

数量
著者
野中郁次郎・編著
発行元
日本経済新聞出版
発刊日
2024-12-17
ISBN
978-4-296-12163-2
CD-ROM
無し
サイズ
四六判上製 (288ページ)


●戦後80年の過剰適応から脱却せよ。必要なのはタブーなき自己変革だ



日本軍の失敗の本質は、日清・日露戦争の成功体験への過剰適応にあった。安全保障の本 質を直視せず経済的繁栄を追求してきた日本において、防衛を担ってきた自衛隊も同じ轍 を踏んでいるのではないか。自衛隊は、内外の環境変化のなかで、どのような課題に直面し、 いかなるイノベーションを達成しようとしたのか、どんな苦悩を味わったのか――。



本書は、国防の現場の実践者の視点から、軍事組織のあり方を根本から再検討した研究プロジェクト の集大成。安全保障が軍事だけの問題ではなくなってきた時代、その本質を明らかにする。


【目次】

序 章 乖離から融合へ――社会と自衛隊

1 歪んだ平和主義―国民と自衛隊の乖離
2 社会との距離を縮めるための努力
3 国民との距離は縮まったのだろうか
4 望まれる社会と自衛隊の一体化

第1章 分化と統合――自衛隊の次元と領域の拡大

1 旧日本軍の分化と統合
2 自衛隊の誕生と分化
3 自衛隊の分化をめぐる事象
4 「分化」から生まれた「文化」の違い
5 統合の現状と課題
6 分化と統合の今後

第2章 魂と共感――日本社会によってつくられた自衛隊

1 日本文化と国防観
2 軍の「魂」
3 自衛隊と魂の所在
4 戦わない自衛隊の組織文化
5 日本社会によってつくられた自衛隊の「魂」
6 社会との共感によってつくる「勝つための魂」

第3章 実践知の蓄積――自衛隊任務の変遷

1 自衛隊の国土防衛任務の変遷と戦略的アプローチ
2 自衛隊と災害派遣――「国防」と「公共の秩序維持」の関係から
3 自衛隊と国際任務

第4章 武士道と戦略文化――イラク派遣現場での発見

1 イラク戦争と自衛隊のイラク派遣までの道のり
2 自衛隊のイラクへの展開――一万キロメートル離れた現地への移動と宿営地の建設
3 派遣部隊として意識した日本式活動の考え方
4 現地における部隊の指揮統率の基本的スタンス
5 不測事態への準備と対応
6 派遣を通じて心がけたこと

第5章 失敗が許されない世界――自衛隊における研究開発

1 ギリギリの研究開発――後継装備品の研究開発を事例として
2 防衛省内における技術と運用の連携
3 官民協力
4 研究開発の失敗例
5 防衛技術と非防衛技術

終 章 タブーなき自己変革――日本的安全保障を築く

1 『失敗の本質』を超えて
2 今日における日本の安全保障――国家防衛と経済安全保障
3 自己変革を実現する知的機動力
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