企業価値とオプション評価のロジックと実務―基礎的手法・数理・法務のすべて

企業価値とオプション評価のロジックと実務―基礎的手法・数理・法務のすべて

販売価格: 2,750円 税込

著者
神田秀樹/太田洋子/阿久澤利直・著
発行元
きんざい
発刊日
2019-10-31
ISBN
978-4-322-13278-6
CD-ROM
無し
サイズ
A5判 (227ページ)
企業価値とオプションの評価に関する理論と実際を、豊富な事例をもとに解説

第1章(基礎的手法)では、DCF法やEconomic Profit法(EP法)を用いたインカム・アプローチ、同業他社との相対比較により価値評価を行うマーケット・アプローチなどの基礎的な手法の仕組みと、実務への応用事例を解説
第2章(数理)では、オプションの価値の評価について、日常で起こり得る「現実的な問題」をもとに、「数学的な問題」への変換の手法と問題の解き方を詳説
第3章(法務)では、会社法の観点から、企業価値の評価、オプションの評価をどのように考えればよいか、判例を示しながら具体的に論述

野村證券 金融工学研究センターの研究員と法学者のコラボレーションで、既存の実務に新たな光を当てる!

主要目次

第1章 企業価値評価

① 企業価値評価の基礎
(1) 企業価値評価の体系/(2) マーケット・アプローチによる企業価値評価~マルチプル法/(3) インカム・アプローチによる企業価値評価/(4) 資本コストの推計/(5) 非財務情報と企業価値評価

② 企業価値評価の実務的応用
(1) 将来キャッシュフローの推計/(2) 資本コスト推計の実務/(3) 企業価値評価の実際

?第2章 オプション評価の概念レイヤーとロジック

① 選択権の価値を評価するということ
(1) 日常におけるオプショナリティ/(2) 市場におけるオプション/(3) 選択肢の実効性について/(4) オプションとデリバティブ/(5) オプションを売買する場が存在することの意義/(6) 進化的な安定性という観点からの注記

② オプション評価の概念レイヤー:「現実の問題」はどのように「数学問題」に変換され、どのように解かれるのか?
(1) ブラックボックスとしてのBlack-Scholesオプション評価フレームワーク/(2) ブラックボックスのなかの概念レイヤー見取り図/(3) 「現実の問題」の例/(4) 数学問題としての定式化(工程1)/(5) 数学問題の求解(工程2)/(6) 「モンテカルロで解いた」と表明することの意味/(7) 数値計算を正しく実行すること

③ BSフレームワークを受け入れるべき(よく知られているのとそうでもないかもしれない)2通りの根拠
(1) ジャスティフィケーション①:BS理論価格はデルタヘッジによる裁定取引の余地を与えない/(2) ジャスティフィケーション②:BS理論価格はリスクに見合ったリターンを実現する/(3) なぜ、最終結果は期待成長率にはよらないのか? どうしてボラティリティには依存するのか?

④ CBや転換型種類株式の評価フレームワーク
(1) オプションとして評価する立場からみたCBと転換型種類株式の特徴/(2) クレジットを考慮できるBlack-Scholes with jump to defaultフレームワーク/(3) BSフレームワークとBSDフレームワークの関係

⑤ よくある質問
(1) ヘッジできない場合でも、本稿の議論は成り立つのか?/(2) 企業価値評価とオプション評価の関係は?/(3) オプション評価では(企業価値評価では必要な)リスクプレミアムをインプットとして与える必要はないのか?/(4) オプション評価では株価成長率を与えてやる必要はないのか?/(5) 株価成長率が高い場合、オプション価値も高いはず?/(6) リスクプレミアムを明示的に取り扱わなければならないケース

補論1 株カレントイールドについて
(1) 将来もらえる株の現在価値はどのようであるべきか?/(2) 1年後に確実に1円もらえる権利の現在価値をBSフレームワークで評価/(3) 1年後に1株もらえる権利の現在価値をBSフレームワークで評価

補論2 ツリーモデルによるオプション評価の詳細
(1) ヨーロピアン・コール・オプションの3項ツリーによる評価/(2) アメリカン・オプションの場合

補論3 数値解法選択と数値誤差
(1) ボラティリティについて/(2) ストック・オプションのヨーロピアン・オプション近似による評価/(3) CB評価と数値誤差

補論4 BSフレームワークの数学的導出
(1) ロジック①に基づくBSフレームワークの導出/(2) ロジック②に基づくBSフレームワークの導出

補論5 CB・転換型種類株式のさまざまな条項と評価
(1) コール条項/(2) プット条項/(3) 転換価額修正(リセット)条項

第3章 会社法における企業価値の算定・新株予約権の価値の算定

① 会社法における企業価値の算定と株式の価値の算定
(1) 企業価値の算定と株式の評価/(2) 募集株式の発行等に関する会社法の規律/(3) 新株の有利発行に関する規制/(4) 株式買取請求権が行使された場合における公正な価格の算定/(5) キャッシュアウトにおける価格の算定/(6) 小括にかえて

② 会社法における新株予約権と新株予約権付社債の価値の評価
(1) 新株予約権とは/(2) 新株予約権の価値の評価/(3) 小括にかえて
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