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関西スーパー争奪 ドキュメント 混迷の200日

関西スーパー争奪 ドキュメント 混迷の200日

販売価格: 1,760円 税込

数量
著者
日本経済新聞社・編
発行元
日本経済新聞出版
発刊日
2022-04-21
ISBN
978-4-296-11313-2
CD-ROM
無し
サイズ
四六判 (236ページ)

勢いを増す流通業の経営統合は、
これからどこに向かうのか。


「スーパーの教科書」と呼ばれた関西スーパーを巡り、阪急阪神百貨店を展開する関西地盤の「エイチ・ツー・オー リテイリング」(H2O)と、関東圏のディスカウント大手「オーケー」は熾烈な争奪戦を繰り広げた。

「関西スーパー争奪戦」として産業界の注目を集めたこの問題は、なぜ混迷を極め、司法判断は揺れたのか。経営統合を巡る激しい争いの裏で、何が起きていたのか。H2Oとオーケーの思惑、争奪戦の教訓、そして、「関西フードマーケット」として再出発を遂げた関西最大級のスーパー連合の新たな戦略とは?

株式交換とTOBの対決に始まり、臨時株主総会での0.02%という僅差での可決、そこでの票の取り扱いについて最高裁での法廷闘争にまで発展した「関西スーパー争奪戦」は、同時に、政策保有株式や議決権の取り扱いなど、日本特有の総会運営のあり方の問題点を浮き彫りにした。

争点となった総会での未公開のやりとり、各社長へのインタビューなども収録。怒涛の200日に迫る。

【目次】
1章 「棄権」が「賛成」に
「これはなんだ」/運命を分けた4600株/法廷闘争へ/「一点の曇りもない」

2章 「スーパーの教科書」
「なんやこの売り方は」/「あの日、水族館に行かなければ」/戦友の述懐/偉大すぎた創業者/敵はダイエー、ライバル没落で慢心

3章 因縁の対決再び
関西小売りの雄、H2O/コロナで揺らぐ屋台骨、百貨店赤字に/「飯田兄弟」オーケー、実業家の系譜/西友・ダイエーを手玉に/ホワイトナイト/プレミアム6割で対抗/株式交換とTOB、戸惑う株主/M&Aの黒子たち/アフターコロナへ危機感」H2O・関西スーパー統合会見

4章 伊藤忠食品の乱
大揺れの取引先持ち株会/もう一つの紙爆弾/オーケー社長の個人株主行脚/板挟みの取引先株主/ある中小卸の葛藤/楽観一転、H2Oの焦り/「影の主役」は万代?

5章 臨時株主総会、想定外の結末
決戦前夜「もうわからへんよ」/説明不足なら解任動議/響かぬ説明、たまる不満/ボロボロの会社/マークシート/賛否明かさぬ伊藤忠食品/「非常に僅差、もう1時間頂きたい」/0.02ポイント差、薄氷の可決/オーケー「悔しいが受け入れる」/関西スーパー「取引先に迷惑かけた」/H2O「ディスカウントはやらない」/緊迫の舞台裏

6章 揺れる司法判断
第2ラウンド/「総会は不公正」統合に司法が待った/H2Oは徹底抗戦/「形式より株主の意思」高裁で再逆転/「働きかけはない」決め手は総会の記録映像/最高裁へ/神戸地裁の決定要旨(2021年11月22日)/大阪高裁の決定要旨(2021年12月7日)

7章 名門再出発
関西フードマーケットの静かな船出/オーケーを「内」に入れるな/「営業利益8割増」の重い約束/「シナジーは早くて24年」関西フードマーケット社長/23年にも関西進出」オーケー社長/スーパー、地区予選の終わり

8章 争奪戦の教訓
総会運営に一石/総会運営、なれ合い通じず/持ち株会は隠れみの/買い取り価格に残る違和感/熊は本物か 予告TOBに戸惑った投資家/弁護士が総括 より丁寧な説明必要に/議長の裁量に重み/宴の後で

補論│担当弁護士の視点
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