ヒューマンエラー防止のマネジメント

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サービス・ヒューマンエラーの背景要因を探る
サービス業務において発生したヒューマンエラーを現場本人の責として結論付
けるのではなく、サービス業務の中に潜むヒューマンエラーを誘発する要
因、さらにはヒューマンエラーを誘発するような作業環境を作り出した組
織側の要因を探ることにより、ヒューマンエラーを防止するための実践的
指針を提示する。
目次
はじめに
第1章 ヒューマンエラーの解明と防止
1 研究の背景と目的
2 制度志向とヒューマンエラー
1)顧客志向と制度志向
2)ヒューマンエラーと組織有効性
3 ヒューマンエラーの定義
第2章 制度志向と顧客満足から見るヒューマンエラー
――先行研究の検討――
1 リーズンの研究
1)人間モデル,工学モデルおよび組織モデル
2)組織事故のシーケンスモデル
3)人間行動の 3 類型
4)3類型のヒューマンエラー
5)6種類の防護策
6)高度先端技術と事故
7)リーズンの研究の意義
2 チェンの研究
1)CAMSE モデル
2)サービスステージとサービス品質のモデル
3)分析方法
4)分析結果
5)チェンの研究の含意
6)CAMSE モデルの再検討
7)サービスステージとサービス品質のモデルの再検討
3 スチュアートの研究
1)研究の目的と調査方法
2)分析結果と仮説の検証
3)エラー防止策
4 リーズンの研究,チェンの研究およびスチュアートの研究の整理
第3章 サービス組織におけるヒューマンエラーの要因と理論的枠組
――組織間環境・マネジメント・局所的作業環境に注目して――
1 組織間環境・マネジメント・局所的作業環境に注目して
2 サービス組織におけるヒューマンエラー分析の手法
1)事例の選択
2)データ収集
第4章 A鉄道会社の窓口業務の事例研究
1 運送約款と窓口業務の概略
1)特例や例外規定の累増
2)ローカルルール
3)グループ各社による異なる運用
4)システム開発会社との組織間関係
5)タイムプレッシャー
6)取扱方
7)訓練
8)競合する目標
9)情報の取扱
10)分業の逆機能
11)端末
12)窓口係員と後方支援
13)後方支援と指令
2 事例の分析
1)A鉄道会社の窓口業務の組織間環境要因(IOE)とマネジメント要因 (O)
2)利用者(C)─係員(A)間の相互作用
3)係員(A)─端末(M)間の相互作用
4)係員(A)─サポート部門(S)間の相互作用
3 ヒューマンエラー防止に向けて
第5章 B図書館の窓口業務の事例研究
1 組織の沿革と窓口業務の概略
1)部局図書室の統合と管理
2)電子図書館を目指して
3)部分的電算処理と蔵書の遡及入力
4)開館時間の延長と土・日・休日開館
5)開館の拡充にともなう運営体制の変化
6)図書館業務システムの稼働
7)B図書館とB大学
8)職員削減とアウトソーシング
9)図書館の開放と利用者層の変化
10)窓口係員による部局図書室の案内
11)窓口係員の裁量の拡大と公平性
12)競争上の要請
2 事例の分析
1)窓口業務の組織間環境要因(IOE)とマネジメント要因(O)
2)利用者(C)─係員(A)間の相互作用
3)係員(A)─端末(M)間の相互作用
4)係員(A)─サポート部門(S)間の相互作用
3 ヒューマンエラー防止に向けて
第6章 制度志向サービス組織におけるヒューマンエラー防止のために
1 ヒューマンエラー防止の仮説命題
1)A鉄道会社の窓口業務に関する仮説命題
2)B図書館の窓口業務に関する仮説命題
2 本書の意義と今後の課題
参考文献
索 引