解説 消費者裁判手続特例法 第3版
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法の運用状況を分析し、令和4年改正を経た新制度の全体像を詳説
「消費者の財産的被害等の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律」を利用しやすくするための改正法が2022年5月に成立しました。
本書は、本法の立案・改正に携わった著者が、本改正により生まれ変わった新たな制度を、手続の流れに沿って詳しく解説した最新版です。制度創設の理由・立法の経緯・国際的な制度比較を踏まえて手続の流れに沿って詳しく解説することに加え、第3版では、改正点について、これまでの運用状況を踏まえて、改正の理由・理論的な位置づけ・課題について言及。本制度を理解するための必読書です。
【目次】
第1章 なぜ特別の訴訟手続が必要なのか
第1節 消費者の財産的被害回復の特徴
第2節 既存の民事訴訟等の救済手続の限界
第3節 新たな手続の必要性・特徴と課題
第2章 どのような経緯で新たな制度は導入されたか
第1節 黎明期――クラス・アクション導入論(1970年―1980年代)
第2節 停滞期――民事訴訟法改正と司法制度改革(1990年―2000年代)
第3節 転回期――消費者団体訴訟制度の創設とその拡大
第4節 実現期――集団的被害回復手続をめぐる議論の進展
第5節 法の施行状況と令和4年改正
第3章 外国ではどのような手続があるのか
第1節 アメリカ等のクラス・アクション
第2節 欧州の「制度実験」
第3節 様々な新たな制度の展開
第4節 フランスのグループ訴訟
第5節 新たな制度改正の動き――欧州およびドイツの状況
第6節 各国の制度のまとめ
第4章 新たな手続はどのようなものか
第1節 手続の全体像
第2節 適用対象
第3節 当事者適格
第4節 共通義務確認訴訟
第5節 簡易確定手続
第6節 仮差押え・強制執行
第5章 新たな手続のポイントは何か
第1節 消費者側に有利な制度――片面的判決効拡張
第2節 事業者側の不当な不利益や制度濫用の防止
第6章 新たな制度の課題はどこにあるか
第1節 運用上の課題
第2節 制度上の課題
第3節 今後の展望
〔事項索引〕