改訂版 不動産取引と消費税

改訂版 不動産取引と消費税

販売価格: 4,400円 税込

著者
齋藤文雄・著
発行元
大蔵財務協会
発刊日
2023-09-20
ISBN
978-4-7547-3153-3
CD-ROM
無し
サイズ
A5判 (924ページ)
インボイス制度の開始を控え、不動産取引における消費税の取扱いを解説、Q&A(169問)、裁判例・裁決例(21問)により詳解。インボイス関連の追加として「相続による事業承継とインボイス制度」、「令和5年10月1日をまたぐ建設仮勘定と消費税」等のQ&Aを、居住用賃貸建物をめぐる事例として「入居者がいる住宅の課税仕入れの用途区分が争われた事件」の裁判例等を収録。また、共同相続があった場合の適格請求書発行事業者とみなされる期間、2割特例が適用できない課税期間、適格返還請求書の交付義務免除、端数処理の取扱いなど、インボイス制度に関する実務上の留意点を多数解説。

主要目次

第1章 住宅に係る消費税法の改正の歴史
1 消費税導入時
2 住宅家賃の非課税化
○自販機スキームの事例
3 消費税率の引上げと地方消費税の導入
4 事業者免税点制度と簡易課税制度の適用上限の引下げ
5 課税事業者を選択した事業者が調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合の特例創設
○金地金スキーム
○簡易課税制度を利用した事例 1
○簡易課税制度を利用した事例 2
6 消費税率の引上げと特定新規設立法人の特例創設
7 高額特定資産の仕入れ等を行った場合の特例創設
8 高額特定資産である棚卸資産を取得した免税事業者が課税事業者となった場合の特例創設
◆ 棚卸資産として自己建設した高額資産も対象
9 居住用賃貸建物の課税仕入れ等に対する仕入税額控除制度の不適用規定の創設


第2章 国内取引に係る課税の対象
第1節 課税の対象の概要
1 課税の対象の定義
(1) 資産の譲渡等
(2) 特定仕入れ
ワン・ポイント 用語の定義
2 国内において行われるものであること
3 事業者が事業として行うものであること
(1) 事業者の意義
(2) 事業としての意義
(3) 個人事業者の事業付随行為
イ 含まれるもの
ロ 含まれないもの
(4) 個人事業者と給与所得者の区分
イ 基本的な考え方
ロ 給与であるか事業であるかが不明な場合の判定
4 対価を得て行われるものであること
(1) 意義
ワン・ポイント 非居住者が行う資産の譲渡等
(2) みなし譲渡の特例
イ 個人事業者の場合
ロ 法人の場合
(3) 対価を得て行われる資産の譲渡等に類する行為
イ 代物弁済による資産の譲渡
ロ 負担付き贈与による資産の譲渡
ワン・ポイント 他の事業者に対して行った広告宣伝用資産の贈与
ハ 金銭以外の資産の出資
ニ 法人課税信託等に係る資産の移転等
ホ 貸付金その他の金銭債権の譲受けその他の承継
へ 不特定かつ多数の者によって直接受信されることを目的とする無線通信の送信で、法律により受信者がその締結を行わなければならないこととされている契約に基づき受信料を徴収して行われるもの
卜 土地収用法等に基づく所有権等の権利の収用による補償金の取得
第2節 具体的な取扱い
1 資産の譲渡
(1) 資産の譲渡の意義
ワン・ポイント
1 「資産」の意義
2 強制換価手続
(2) 資産の譲渡の判定
イ 会報、機関紙(誌)の発行
ロ 保険金、共済金等
ハ 損害賠償金
ニ 建物賃貸借契約の解除等に伴う立退料の取扱い
ホ 剰余金の配当等
ワン・ポイント 協同組合等の事業分量配当等の取扱い
ヘ 自己株式の取扱い
ト 譲渡担保等
チ 自社使用等
リ 資産の廃棄、盗難、滅失
ヌ 寄附金、祝金、見舞金等
ル 補助金、奨励金、助成金等
ヲ 下請先に対する原材料等の支給
ワン・ポイント 有償支給した事業者が自己の資産として管理している場合
ワ リース取引の実質判定
2 資産の貸付け
(1) 資産の貸付けの意義
ワン・ポイント 著作権に関する資産の貸付けと電気通信利用役務の提供
(2) 資産の貸付けの判定
イ 借家保証金、権利金等
ワン・ポイント 権利の設定の対価
ロ 福利厚生施設の利用
3 役務の提供(電気通信利用役務の提供を除く。)
(1) 役務の提供の意義
(2) 役務の提供の判定
イ 解約手数料、払戻手数料等
ロ 会費、組合費等
ハ 入会金
ニ ゴルフクラブ等の入会金
ホ 公共施設の負担金等
ヘ 共同行事に係る負担金等
ト 賞金等
チ 滞船料、早出料
リ 出向先事業者が支出する給与負担金
ヌ 労働者派遣に係る派遣料
ル 電気通信役務に係る回線使用料等
4 電気通信利用役務の提供
(1) 電気通信利用役務の提供の意義
(2) 電気通信利用役務の提供の範囲
イ 電気通信利用役務の提供に該当するもの
ロ 電気通信利用役務の提供に該当しないもの
第3節 特定仕入れ
1 特定仕入れの意義
2 「事業者向け電気通信利用役務の提供」の意義
3 「特定役務の提供」の意義
ワン・ポイント
1 特定役務の提供における「事業」の意義
2 「他の事業者に対して行う役務の提供」の意義
3 「不特定かつ多数の者に対して行う役務の提供を除く」の意義
4 「特定役務の提供」に該当する取引の具体例
国内取引に係る課税の対象 裁判例・裁決例
○消費税の「事業として」の判断に所得税の事業概念は適合しないとされた事例
○オール電化に係る手数料収入は課税売上げではないとしてアパートの建築に係る課税仕入れ等の税額の控除が否認された事例
○賃借人に支払う賃貸アパートの立退料は課税仕入れに当たらないとされた事例
○事業用資産であるマンションの物納も資産の譲渡等に該当するとされた事例
国内取引に係る課税の対象 Q&A
2-1 会社員が行う建物の貸付けの取扱い
2-2 事業者の事業用固定資産の売却
2-3 事業用及び家事用の両方に使用している資産を売却した場合の課税関係
2-4 テナントから領収するビルの共益費
2-5 違約入居者から受け取る割増賃貸料
2-6 建物の賃借人としての地位の譲渡
2-7 建物賃貸借に係る保証金から差し引く原状回復工事費用
2-8 共同施設に係る特別負担金
2-9 マンション管理組合の課税関係
2-10 共有地の分割等
2-11 マンション建替組合が権利変換方式により行う建替事業の課税関係
2-12 市街地再開発事業に対する消費税の課税関係
2-13 土地区画整理事業による換地処分に対する消費税法の適用関係
2-14 移転困難として収用を請求し収用された建物に係る補償金
2-15 移転補償金が対価補償金とされる場合
2-16 主たる事業の廃止に伴うみなし譲渡等の適用関係
2-17 下水道工事等に係る路面復旧工事の費用負担金の取扱い
2-18 新型コロナウイルス感染症等の影響への対策として家賃の減額を行った場合


第3章 非課税・免税
第1節 消費税の性格から課税の対象になじまないため非課税とされているもの
1 土地の譲渡及び貸付け
(1) 非課税となる土地の範囲
(2) 「土地の上に存する権利」の意義
(3) 借地権に係る更新料、名義書換料の取扱い
(4) 非課税とされる「土地の貸付け」から除かれるもの
イ 一時的に使用させる場合
ロ 施設の利用に伴い土地を使用させる場合
ワン・ポイント
1 未整備の駐車場又は駐輪場
2 建物の貸付けに伴う敷地の利用
3 仲介料を対価とする役務の提供
(5) 公有水面使用料等の取扱い
2 有価証券等及び支払手段等の譲渡
(1) 非課税の対象となる有価証券等の範囲
イ 金融商品取引法 2条 1項《定義》に規定する有価証券
ロ イの有価証券に類するもの
(2) 非課税となる有価証券から除かれるもの
(3) 非課税となる支払手段等の範囲
イ 外国為替及び外国貿易法 6条 1項 7号《定義》に規定する支払手段
ロ イの支払手段に類するもの
3 利子を対価とする資産の貸付け等
(1) 利子を対価とする貸付金等の範囲
ワン・ポイント 保険代理店報酬等の取扱い
(2) 償還有価証券に係る償還差益の取扱い
(3) 保険料に類する共済掛金の範囲
(4) 前渡金等の利子の取扱い
(5)
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