AIプロファイリングの法律問題 AI時代の個人情報・プライバシー
販売価格: 5,500円 税込
- 数量
- 著者
- 福岡真之介/杉浦健二/古川直裕/木村菜生子・編著
- 発行元
- 商事法務
- 発刊日
- 2023-11-06
- ISBN
- 978-4-7857-3048-2
- CD-ROM
- 無し
- サイズ
- A5判 (432ページ)
デジタル社会のルールの「要」に位置するプロファイリング。
その理論と実務を明らかにする待望の一冊!(宍戸常寿・本書推薦の辞)
“ 隔世の感があるとは、まさにこのことかと思う。 “
「率直にいって、2010 年代後半、筆者が繰り返しプロファイリングの問題を指摘しても、まわりの反応は冷ややかであった。中には、『そんなことを気にしていたら商売にならない』と、あからさまに拒絶反応を示すビジネスパーソンもいた……しかし、2023 年、プロファイリングを主題として取り上げる書物が、第一線の弁護士の手によって世に出される。──隔世の感があるとは、まさにこのことかと思う。」(山本龍彦・本書「刊行を祝して」より)
プロファイリングとは、わかりやすくいえば個人の情報を収集・分析してその個人の性質・嗜好・行動などを予測することをいう。そして、その予測に基づいて、プロファイリング対象者に対して何らかの判断がなされる。
プロファイリングを利用することで、個人の好みやニーズを把握して、その人に合わせてカスタマイズされたサービスを提供することができるようになり、個人の満足度・利便性を向上させることや、資源配分の最適化による社会の効率性を上げることができるというメリットが生じるが、一方ではプライバシーの侵害、内心の自由の侵害、不当な差別・不公平の助長、民主主義への悪影響、誤った結果利用といった問題もはらんでいる。
本書は、2020年7月にAI法務に携わる弁護士および法学者等が中心となって設立したAI法研究会・プライバシー部会のメンバーによる、約2年間にわたる検討の成果をまとめたものである。プロファイリングの法律問題を考える際に必要な、憲法、個人情報保護法から海外の法規制までひろく目配りし、リスクベース・アプローチに基づいたフレームワークを提示する。
主要目次
はしがき
【特別寄稿】プロファイリング、いまむかし─本書の刊行を祝して(山本 龍彦)
第 1 章 プロファイリング総論
第 1 節 本書の基本的考え方 (福岡真之介)
第 2 節 プロファイリングの定義 (杉浦 健二)
第 3 節 プロファイリングとプライバシー (杉浦 健二)
第 2 章 各国のプロファイリング関連制度
第 1 節 日本におけるプロファイリング関連制度(田中 浩之)
第 2 節 EU におけるプロファイリング関連制度(仁平 孝明)
第 3 節 米国におけるプロファイリング関連制度 (吉永 京子)
第 3 章 プロファイリングの具体的事例と企業の取組み
第 1 節 プロファイリングの具体的事例 (山城 尚嵩)
第 2 節 企業の「AI ポリシー」とプロファイリング(南摩 雄己)
第 4 章 プロファイリングの適切性の判断枠組み
第 1 節 プロファイリング導入の適否 (木村菜生子・後藤 大・森田岳人)
第 2 節 プロファイリングと利用目的 (小和田敦子・田中浩之・宮本庸弘)
第 3 節 プロファイリングにおける公平性 (宮下 萌・鮫島 滋)
第 4 節 プロファイリング対象者への説明 (杉浦 健二)
第 5 節 プロファイリングにおけるアカウンタビリティ(石田優一・福冨友美)
第 6 節 プロファイリングにおける人間の関与(古川 直裕)
第 7 節 プロファイリングにおける同意(渡邊道生穂)
第 8 節 プロファイリング結果の第三者提供(坂田晃祐・福田真之介)
第 5 章 まとめ
編者略歴・著者略歴
事項索引