至誠堂書店

租税法講義

売れてます
租税法講義

販売価格: 5,500円 税込

数量
著者
渕 圭吾・著
発行元
有斐閣
発刊日
2024-07-29
ISBN
978-4-641-22859-7
CD-ROM
無し
サイズ
A5判 (548ページ)


複雑・難解にみえる租税法の世界も,ひとたび「所得課税の仕組み」を身につければ格段に視界が開けてくる。まさに講義を聴いているような生き生きとした語り口と,豊富な事案分析を通じた丁寧な解説で,法規定の背後にある考え方を鮮やかに描き出す。

(本書の特長)

・所得課税のしくみを根底から理解することで,応用力が身につく。

・重要な裁判例は,事案の背景も含めて丁寧に紹介し,分析。租税をめぐる法的問題が,実際にどのように立ち現れ,どのように展開,判断がなされるのかを掴むことができる。

・弁護士,法科大学院生,税法論文を執筆する大学院生をはじめ,租税法を深く理解したいすべての方へ。



(はしがきより抜粋)

 「本書は,一方で,租税法を陳腐なものにする危険と闘いながら本質を損なわないように話を単純化し,他方で,租税法の条文の先にある豊かな鉱脈を少しでも視野に入れようと工夫しながら,私が法科大学院の授業で展開してきた講義の記録である。本書の読者としてまず想定しているのは,法科大学院または法学部で初めて租税法という科目に触れ,担当している教員の講義を聞くのと並行して自分でも何か租税法に関する本を読んでみたいと思っている皆さんである。

 法科大学院で使われる租税法の教科書や参考書には,優れたものが少なくない。……

 にもかかわらず私が本書を上梓するのは,本書には次のような既存の書籍にはない特色があり,それらは租税法学習のために有用だと考えるからである。

 第1に,本書は,私が実際に法科大学院で行ってきた講義を再現したものであって,租税法に関する知識がない人が読んでも,司法試験の租税法の出題範囲のほとんど全てが一応理解できるようになっている。

 第2に,本書は,前から順に読んでいけるように,説明の順番を工夫している。とりわけ,所得税法については,条文の順番では前にある「所得の種類及び各種所得の金額」を後回しにして「所得金額の計算の通則」のうち収入金額と必要経費を先に説明することで,ある条文を説明する際にまだ説明していない概念が出てきてしまう,という問題を可能な限り回避した。

 第3に,本書は,第一審の裁判例を多く引用して規範の立て方や事実の当てはめ方の例を示し,法科大学院生が記述式試験の答案を書く際の参考になるようにしている。従来の教科書やケースブックでは最高裁判決が示した一般論や特色ある記述に重点が置かれることが多かった。もちろん,これらも重要であるが,本書では,第一審の裁判官による条文の解釈及び事実認定の中に,租税法の現状が示されていると考え,これらを重視した。」


(目次)
第1部 所得税の世界
 第1章 所得税法入門
 第2章 収入金額の存否
 第3章 収入金額計上のタイミング
 第4章 必要経費をめぐる諸問題
 第5章 各種所得の金額(1)各年分の経済活動に基因する所得
 第6章 各種所得の金額(2)長期的な経済活動に基因する所得
 第7章 所得税額の算出
 第8章 所得課税のインフラストラクチャー
第2部 法人税の世界
 第1章 法人税の意義
 第2章 納税義務者・法人税に関する手続
 第3章 法人所得の計算の概要
 第4章 益金の額の計算(1)法人税法22条2項の構造
 第5章 益金の額の計算(2)いわゆる無償取引を中心に
 第6章 益金の額の計算(3)別段の定め
 第7章 損金の額の計算(1)法人税法22条3項の構造
 第8章 損金の額の計算(2)別段の定め
 第9章 法人税額の計算
 第10章 資本の部・グループ法人税制
 第11章 同族会社
ページの先頭に戻るページの
先頭に戻る