至誠堂書店

実例中心 捜査法解説(第5版) 捜査手続・証拠法の詳説と公判手続入門

実例中心 捜査法解説(第5版) 捜査手続・証拠法の詳説と公判手続入門

販売価格: 4,620円 税込

数量
著者
幕田英雄・著
発行元
東京法令出版
発刊日
2025-06-25
ISBN
978-4-8090-1492-5
CD-ROM
無し
サイズ
A5判 (864ページ)
初学者からベテランの操作幹部まで幅広く愛用する
捜査法解説の決定版が待望の改訂!

実例中心・実例本位の解説
近時の法改正を反映した解説
捜査の適正手続きを確保する方法を丁寧に開設
初学者には取っ付きやすく分かりやすく、捜査幹部や検察官の高度なニーズにも対応
捜査実務上、問題となり得る論点を漏らすことなく、「かゆいところに手が届く」解説
公判手続に関する入門的な解説も登載
日常の実務の参考としてだけでなく、各種試験に向けた参考書としても活用可

目次
第1編 入門と基礎
設問1 刑事訴訟手続の入門

1 捜査の端緒の把握、捜査の開始
2 物的証拠の収集、鑑定嘱託
3 参考人の取調べ
4 逮捕、被疑者の取調べ
5 検察官送致、勾留請求、起訴前の勾留
6 送致後の捜査
7 被疑者の取調べの録音・録画
8 起訴
9 公判前整理手続
10 冒頭手続
11 同意書証等の取調べ
12 同意されない書面が取り調べられる場合、証言でまかなえる場合
13 証言が後退したとき、捜査段階の供述調書で支えることができる場合
14 証言が後退した際、捜査段階の供述調書で支えられない場合
15 被告人側の反証
16 自白の任意性立証、捜査官の出廷
17 最終意見陳述
18 判決宣告
設問2 刑事訴訟手続の基礎知識
1刑事訴訟手続とは
2捜査・捜査機関
1 捜査とは
2 捜査の進行
3 捜査機関
3捜査から刑の執行までの手続の流れ
1 司法警察職員の捜査と検察官への事件送致・送付
2 検察官の事件処理
3 公判審理・裁判
4 上訴
5 再審
6 刑の執行
4違法捜査に対する是正方法、制裁
1 準抗告
2 捜査員に対する懲戒処分又は処罰
3 捜査員の公務に対する公務執行妨害等の不成立
4 捜査機関に対する国家賠償請求
5 違法収集証拠の排除
設問3 捜査手続における諸原則と近時の法改正の状況
1刑事訴訟法第1条の趣旨
2捜査手続を規制する原則
1 令状主義
2 任意捜査の原則
3 自白の強要の禁止
3平成28年以降の刑事訴訟法等改正の概要
1 平成28年刑事訴訟法等改正について
2 令和5年刑事訴訟法等改正について
3 犯罪被害者等のための法改正等
第2編 捜査手続
第1章 捜査の端緒
設問4 変死体の検視
1司法検視
1 意義
2 検視と検証の違い
3 代行検視をした後の措置
2変死体の定義
1 意義
2 検視の対象となる死体
3 犯罪死によることが明らかな死体
3異常死体の発見後の手続など
1 変死体を発見等した場合
2 不自然死による死体であって、犯罪に起因しないことが明白な死体を発見等した場合
4検視に当たって令状なしに認められる処分
1 変死体の存在する場所に立ち入ること
2 変死体を外部的に検査すること
3 その他
5体内の状況の調査が必要な場合
設問5 告訴・告発・請求
1告訴等の意義
1 告訴・告発・請求の意義
2 告訴権
2告訴・告発の要件
1 処罰を求める意思表示
2 犯罪事実の特定
3 告訴・告発能力を有する者によってなされること
4 実在の告訴・告発人の表示
5 告訴(その取消し) につき、告訴(その取消し) 当時、告訴権が存在すること
6 法人等の告訴
設問6 告訴権者
1告訴権者
2告訴権者たる「被害者」の意義
1 一般的意義
2 器物損壊の告訴権者
3 その他の親告罪における「被害者」の意義
設問7 親告罪の告訴など
1訴訟条件たる告訴・告発
1 親告罪
2 特定機関等の告発が訴訟条件とされる罪
3 告訴の追完
2告訴・告発が訴訟条件となっている罪についての、告訴・告発前の捜査
1 原則として捜査をなし得る
2 捜査をなし得ない場合
3親告罪の告訴期間
1 告訴期間を定めた理由
2 「犯人を知った日」の意義
3 告訴人が数人ある場合
4 期間の計算
設問8 告訴等の取消し、告訴等の効力の及ぶ範囲(告訴不可分の原則)、告訴の効果
1告訴・告発の取消し
1 意義
2 時期等の制限
3 告訴・告発の取消権者
4 取消しの効果
5 告訴権の放棄
2告訴・告発の効力の及ぶ範囲
1 告訴・告発不可分の原則
2 客観的不可分
3 主観的不可分
3告訴・告発の効果
設問9 告訴等手続、その取消し手続等
1告訴・告発及びその取消しの方式
1 方式
2 書面による場合
3 口頭による場合
2告訴・告発等の代理
1 告訴とその取消し
2 告発とその取消し
3告訴・告発等の受理
1 受理機関
2 事件送付後の告訴・告発の取消し
3 告訴・告発の不受理の可否
4受理後の手続
1 送付
2 送致
設問10 自首
1自首の意義
2犯罪事実又は犯人の発覚前における申告
3犯罪事実を申告し処罰を求めること
4自発的な犯罪事実の申告
1 自発性の要件
2 取調べ中の申告
3 職務質問中の申告
5自首の手続
1 自首の方式など
2 受理権限
3 代理人による自首
設問11 職務質問
1職務質問の種類
1 行政警察活動としての職務質問と司法警察活動としての職務質問
2 行政警察活動としての職務質問等の刑事訴訟法における位置付け
3 任意捜査としての職務質問等
2行政警察活動としての職務質問等とその際の有形力行使の限界
1 警察官職務執行法(警職法) の要件のある職務質問等
2 警職法の職務質問等の要件がない場合の職務質問等
3警職法の職務質問の際に許される有形力行使
1 警察比例の原則
2 職務質問における有形力行使の限界
設問12 所持品検査
1所持品検査の適法性
2所持品検査の許容基準

許容基準
3所持品検査の類型と実例
1 相手の承諾に基づいて所持品を検査する場合
2 承諾なしに着衣等の外側から手を触れる場合(外表検査)
3 承諾なしにバッグ等を開いてその内部を検査する場合
4 承諾なしに着衣の内部に手を入れて探索し、あるいはそこから所持品を取り出して検査する場合
5 車両内検査
設問13 任意同行
1任意同行の種類
1 警職法上の任意同行
2 任意捜査としての任意同行
2任意同行と実質的逮捕との区別
1 逮捕と同視すべき強制の有無
2 具体的基準
3被疑者留め置きの可否
1 二分論の考え方
2 裁判例
3 留め置きの適法性判断基準
4違法な任意同行に引き続く勾留請求
1 実質的逮捕から勾留請求まで法定の時間的制限を超えている場合
2 実質的逮捕とされる時点から48時間以内に送致手続がなされ、72時間以内に勾留請求がなされた場合
5違法な任意同行に引き続く身柄拘束中の被疑者の自白
設問14 自動車検問・情報収集活動
1自動車検問
1 自動車検問の種類
2 自動車検問の法的根拠
3 自動車検問の際に行使できる有形力
2情報収集活動
1 情報収集活動の種類
2 適法な情報収集活動の要件
第2章 任意捜査
設問15 任意捜査と強制捜査
1捜査活動への規制
2強制捜査と任意捜査
1 強制捜査
2 強制捜査と任意捜査の区別
3 任意捜査
3強制捜査か任意捜査か問題となる捜査方法
1 問題となる捜査方法の2つの類型
2 多少の有形力の行使を伴う捜査方法
3 無形的態様による権利・利益の侵害をもたらす捜査手法
4強制処分かどうかの判断基準(まとめ)
設問16 任意捜査としての取調べ
1任意捜査としての被疑者取調べ
1 根拠
2 承諾留置ないしこれに準じた状況下での取調べの禁止
3 一般的判断基準
4 具体例
2参考人の取調べ
1 出頭義務
2 手続
設問17 任意採尿、任意採血等
1任意採尿など
1 無断採尿
2 積極的偽計により尿を排せつさせ採取する場合
3 説得により尿を排せつさせ尿を採取する場合
4 医師から任意提出された尿
2任意採血
1 注射器等によって身体内から採血する場合
2 体外に流出していた血液を採取する場合
3唾液・指紋の無断採取
1 適法例
2 違法例
設問18 おとり捜査、コントロールド・デリバリーなど
1社会通念上不相当な任意捜査
1 社会通念上妥当でないもの
2 事実上の強制処分であるもの
2おとり捜査
1 意義
2 おとり捜査の種類
3 おとり捜査の適法性
3コントロールド・デリバリー
1 意義
2 任意捜査としてのコントロールド・デリバリー
3 尾行・張り込み、電波発信器の利用
4内偵段階の捜査
1 内偵の必要性
2 聞き込み・協力者の利用
3 尾行・張り込み
設問19 任意捜査としての秘聴(傍受、秘密録音、逆探知など)
1秘聴全般
2電気秘聴器等の利用による秘聴(会話傍受)
3秘密録音
1 その許容性
2 取調べ状況の秘密録音
3 秘密録音の他の類型
4一方当事者を仮装する方法による電話の会話の聴取
1 当事者の一方の承諾を得て、その当事者を装ってなす場合
2 当事者双方に知られずにする場合
5逆探知
1 強制処分によるべき場合
2 任意処分によって可能な場合
3 実務
6無線通信の傍受
設問20 写真(ビデオ) 撮影、速度測定
1写真撮影(ビデオ撮影も含む) の問題点
2犯罪捜査目的の写真撮影
1 最高裁の考え方
2 具体例
3 隠しカメラの使用
4 私人の撮影した写真の利用
3犯罪捜査目的以外の写真撮影
1 許容性
2 具体例
4自動速度監視装置による写真撮影
5防犯カメラ
設問21 実況見分、呼気検査、公務所等への照会、捜査協力費の支払、予試験
1実況見分
1 意義
2 実況見分調書
2呼気検査――アルコール検知
1 道路交通法67条3項、同法施行令26条の2の2の呼気検査
2 任意捜査としての呼気検査
3 呼気検査の性質
3公務所、公私の団体に対する照会(法197条2項)
1 意義
2 報告を拒める場合
4捜査協力費の支払
1 捜査協力費を交付して入手した証拠物の証拠能力
2 情報活動に伴う協力費の支払
5薬物の予試験
1 同意による予試験
2 無承諾の予試験
設問22 領置・任意提出
1領置
1 領置と差押え
2 領置の意義
3 領置が許されない場合
2証拠物の任意提出
1 意義
2 任意提出権限
3 任意提出能力
設問23 被疑者の取調べ、供述調書の作成方法
1取調べの役割
1 取調べとは
2 取調べが、犯罪の立証において重要であること
3 取調べにより、被疑者を早期に刑事手続から解放できること
2被疑者の取調べ
1 意義
2 被疑者取調べの目的
3 主な取調べ事項
4 供述調書の作成方法
5 取調べ権限を有するという意味
3取調べの録音・録画制度
1 録音・録画制度の目的
2 録音・録画制度の対象事件
3 録音・録画制度の対象となる取調べ等
4 録音・録画義務
5 録音・録画の試行運用
4被疑者取調べの適正化方策
1 必要性
2 不適正取調べとはどういうものか
3 被疑者取調べの適正化のための具体的方策
5外国語による供述調書
1 最も一般的な方式
2 他の方式
第3章 強制捜査
第1節 対物的強制捜査
設問24 捜索・差押え・検証(総論その1)
1捜査機関による捜索・差押え・検証(法218条等)
2差押えの対象になるか問題になるもの
1 無体物
2 身体の一部
3 不動産
3承諾による捜索・差押え・検証
4捜索・差押えの必要性など
1 必要性
2 再捜索・差押え
設問25 捜索・差押え・検証(総論その2) 適法な令状の要件
1一般令状の禁止原則――各別の令状の規定
2令状の記載事項
3差押令状において要求される、目的物の特定の程度
1 目的物の明示
2 「明示」したといえるための特定の程度
4捜索場所の記載
1 捜索場所の明示
2 一通の捜索令状に記載できる場所の数の限界
3 貸金庫・コインロッカーに対する捜索令状請求書の捜索場所の記載方法
4 自動車に対する捜索令状請求等
設問26 捜索・差押え・検証(総論その3) 令状の適法な執行の要件
1捜索差押令状、検証令状、身体検査令状の執行手続
1 令状の呈示
2 立会人
3 夜間執行
4 捜索・差押え・検証、身体検査に必要な処分等
5 直接強制(実力による強行) の可否
6 被捜索・差押場所の施設等の利用の可否
7 捜索・差押場所内にある電話機への外部からの電話、同電話機からの外部への電話の取扱い
8 押収品目録に記載するべき物件の特定の程度
2令状に記載された物件を差し押さえたかどうか
1 令状記載の「例示」に準ずるものか否かが問題となる場合
2 当該被疑事実との関連性を欠く場合
3令状発付後、捜索場所の居住者に変更があった場合、その令状の執行の可否
1 原則
2 例外
4場所に対する捜索令状の執行に際しての、その場の物・居合わせた者に対する捜索
1 その場所にある物に対する捜索
2 令状呈示後、捜索場所に配達された荷物に対する捜索
3 その場所に居合わせた者の身体・着衣に対する捜索
5別件捜索・差押え
設問27 押収についての制限(その1 公務上の秘密)
1公務上秘密の申立ての意義
1 立法趣旨
2 秘密の意義
3 公務員及び監督官庁の意義
2押収拒絶の申立てのない場合の措置
3「国の重大な利益を害する」かどうかの判断権者
4捜索・検証への準用
設問28 押収についての制限(その2 業務上の秘密)
1法105条の押収拒絶権の意義
1 立法趣旨
2 保管・所持する物件の範囲
3 業務上秘密の意義
2押収拒絶権の行使ができない場合
1 委託業務と無関係に所持している物件
2 秘密の主体の承諾がある場合
3 権利の濫用に当たる場合
4 業務者自身の犯罪事実に関し、業務上保管・所持する物を押収する場合
3押収拒絶権の行使方法等
1 押収時に押収拒絶権の行使がなかった場合
2 行使の際、業務者が陳述すべき理由の程度
4押収拒絶権を行使しないで、押収に応じた業務者の責任
5秘密性の判断権者など
設問29 押収についての制限(その3 通信の秘密、報道の自由による制限など)
1通信事務を取り扱う者が保管・所持中の郵便物、信書便物又は電信に関する書類の押収等
1 押収についての特例
2 通信事務を取り扱う者に対する捜索の可否
3 私書箱内の捜索
2取材の自由と押収拒絶権
1 取材の自由への制約の合憲性
2 捜査機関による未放映のビデオテープの差押え
3 放映済みテレビニュースのビデオテープの証拠としての使用
3法令の特別の定めによる制限(法99条1項ただし書)
設問30 特殊な捜索・差押え(コンピューターデータの取得、強制採尿、強制採血など)
1コンピューター及び電磁的記録(コンピューターデータ) を記録する記録媒体の捜索・差押え
1 電磁的記録(コンピューターデータ) を取得する必要性
2 リモートアクセスによる差押え
3 記録命令付差押え
4 電磁的記録に係る記録媒体そのものの差押えに代えて、必要な電磁的記録だけを他の記録媒体に複写等してこれを差し押さえる執行方法
5 電磁的記録に係る記録媒体の差押えを受ける者等への協力要請
6 通信履歴の電磁的記録(ログ) の保全要請
2強制採尿
1 許容性
2 実施のための実力行使の限界
3 在宅被疑者の採尿令状による採尿場所への連行の可否
4 連行のための住居への立入りの可否
3強制採血・強制採毛
1 強制採血に必要な令状
2 採血を被検査者から拒絶されたときの強行方法
3 強制採毛
4体腔内の捜索
1 陰部、肛門等の体腔に挿入された証拠品の捜索
2 胃内に飲み込んだ証拠品の捜索
5捜索差押えすることはできないが、犯罪に関連あると思料される物を発見した場合
設問31 逮捕に伴う無令状の捜索、差押え、検証
1制度の意義
2「逮捕する場合」の意義(=時間的要件)
1 時間的要件
2 逮捕と捜索等の前後関係
3 逮捕が不首尾のとき
3法220条1項2号の「逮捕の現場」の意義(=場所的要件)
1 場所的要件
2 逮捕の場所と別の管理権に服する場所
3 被疑者の通過した場所
4 被疑者の身体・所持品に対する捜索をなし得る場所
5 逮捕現場に居合わせた第三者の身体に対する捜索
4無令状捜索・差押えの対象物件の範囲
1 証拠保全目的で許容されるもの
2 逮捕完遂目的で許容されるもの
5無令状捜索・差押えの必要性
1 必要性を欠くとされる場合
2 別件捜索・差押え
設問32 通信傍受
1通信傍受の合憲性・適法性
1 検証許可状による通信傍受
2 通信傍受の合憲性・適法性
2「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律」制定の経緯
3通信傍受の定義
4通信傍受の対象となる「通信」の範囲
5対象犯罪の範囲(本法3条1項)
6傍受令状が発付される要件
1 本法3条1項の概要
2 犯罪の十分な嫌疑
3 犯罪関連通信が行われる疑い
4 傍受の実施の対象とすべき通信手段の特定
5 捜査の困難性(補充性)
7令状請求手続
1 令状の請求権者及び令状の発付権者
2 傍受の期間
8傍受の実施
1 令状の提示
2 立会い
3 通信傍受実施に当たっての必要な処分など
4 該当性判断のための傍受
5 他の犯罪の通信の傍受
6 記録の保管
7 傍受記録
8 実施状況報告書
9 不服申立て等
10 捜査等に従事する公務員が通信の秘密を侵害した場合の処罰と準起訴手続
9平成28年の本法改正による通信傍受手続の合理化・効率化
1 通信傍受手続の合理化・効率化に係る改正の趣旨
2 特定電子計算機を用いる方式の通信傍受において立会人が不要な理由
設問33 検証、身体検査、実況見分の実施
1検証と実況見分
1 検証
2 任意の検証(実況見分)
2検証調書、実況見分調書
3立会人の指示説明
1 指示説明の必要性
2 検証調書・実況見分調書への指示説明者の署名押印の要否
3 現場供述
4指示説明として許容される限界
1 指示説明と現場供述の相違
2 指示説明と現場供述の区別
5犯行(被害) 状況の再現実況見分
設問34 鑑定嘱託など
1鑑定・通訳・翻訳の嘱託
1 全般
2 鑑定嘱託
2鑑定の重要性
1 新鑑定により結論が覆されるおそれ
2 実例
3鑑定嘱託に当たっての留意点
1 適任者の選定
2 鑑定事項の適切な選定
3 鑑定資料の相当性の確保
4鑑定の要否
1 鑑定を必要とする場合
2 抽出的鑑定(サンプリング) の可否
5鑑定資料についての制限
1 鑑定資料に制限を付ける必要がある場合の措置
2 証拠能力等に争いが生ずるおそれがある資料を鑑定資料にする場合
6鑑定結果の取扱い
1 鑑定主文とそれ以外の記載
2 鑑定結果の拘束力
設問35 押収品の保管、還付など(国家賠償責任を負う場合など)
1押収品の保管
1 保管者の善管注意義務
2 保管委託、廃棄、換価処分
2還付、仮還付、被害者還付
1 還付等の手続
2 還付不能物件についての措置
3 還付等をめぐる国家賠償問題など
3押収品に性的姿態等の影像・画像が記録されている場合の取扱い
1 性的姿態等の撮影等の行為に対する対処強化の流れ
2 性的姿態等の影像などの複写物の没収
3 押収物に記録された性的な姿態の影像・画像の行政手続としての消去・廃棄
第2節 対人的強制捜査

設問36 逮捕一般(その1 逮捕状の請求手続など)
1逮捕状の請求手続
1 請求権者
2 請求の相手方
3 請求手続
4 逮捕状請求の撤回
5 却下に対する対処
2逮捕状発付の要件
1 逮捕の理由と必要性
2 「明らかに逮捕の必要がない」という意味
3 「逃亡のおそれ」と「罪証隠滅のおそれ」がある具体例
4 余罪を必要性判断の資料にできるか
5 軽微事件の特例
6 捜査官からの呼出しに正当な理由なく応じないことと逮捕の必要性
3請求書の方式に違反がある場合の逮捕状請求の効力
1 方式に軽微な過誤のあるとき
2 重大な方式違反のとき
4逮捕手続における被害者等の個人特定事項の秘匿措置(法201条の2)
1 従来の状況と法改正の必要性
2 逮捕手続における個人特定事項の秘匿措置
3 個人特定事項の秘匿措置が必要な事件における対応
設問37 逮捕一般(その2 逮捕状の執行手続など)
1通常逮捕の逮捕の方式
1 逮捕状の呈示等
2 逮捕状の緊急執行
2逮捕の際の実力行使
1 許容される実力行使の程度
2 実力行使が逮捕状呈示に先行する場合
3 第三者に対する実力行使
3引致等
1 引致
2 私人による現行犯逮捕の際の引渡し手続等
4引致後の手続
1 手続
2 手持ち時間の制限
3 逮捕した被疑者の指紋採取など
4 領事通報等
5逮捕後、逮捕状等を紛失などした場合の措置
1 原則
2 やむを得ない理由による場合
設問38 逮捕一般(その3 再逮捕)
1逮捕勾留の一回性の原則
1 原則
2 例外
2逮捕後、被疑者が逃走した場合の再拘束の方法
1 問題の所在
2 逮捕状の性質からの帰結
3逮捕手続の違法のために勾留請求が却下された場合の逮捕のやり直し
設問39 逮捕一般(その4 別件逮捕・勾留)
1別件逮捕・勾留という捜査手段が用いられた背景
1 はじめに
2 身柄拘束への司法的抑制
3 捜査上の必要
2別件逮捕・勾留の問題点
1 事件単位の原則違反の問題
2 余罪の並行捜査の是非という問題
3 令状主義そのものを潜脱するものではないかという問題
3別件逮捕・勾留が違法となる場合
1 別件が単なる名目かどうかという基準
2 名目にすぎないとされた事案
3 名目ではないとされた事案
4 違法な別件逮捕・勾留中に得られた自供の証拠能力
4適法な別件逮捕・勾留中の余罪たる本件取調べの限度
1 余罪の取調べについての限度の存在
2 余罪取調べに際しての取調べ受忍義務
3 非限定説における余罪たる本件取調べの限界
5違法な別件逮捕・勾留に引き続く本件での逮捕・勾留の違法性、その本件逮捕・勾留中の自白の証拠能力
設問40 緊急逮捕
1緊急逮捕の要件
1 要件
2 要件の存在時期
2逮捕の手続の特例
3逮捕後の手続の特例
1 逮捕後の手続
2 逮捕状請求前に被疑事実の罪名等が変わった場合の逮捕状請求書に記載すべき被疑事実、罪名
設問41 現行犯逮捕
1現行犯逮捕
1 意義
2 現行犯逮捕が無令状で許される理由
3 現行犯逮捕の手続
2「罪を行い終わった者」の意義
1 「罪を行い終わった者」と認められた例
2 「罪を行い終わった者」と認められなかった例
3 裁判例の検討
3現行犯逮捕における逮捕の必要性
1 「必要性」要件の要否
2 証拠の隠滅・逃亡のおそれ
3 留置継続の要否
4共謀共同正犯、教唆犯、幇助犯についての現行犯逮捕
1 現行犯逮捕できる場合
2 現場共謀・教唆・幇助の現行犯逮捕の具体例
5現行犯人の認定資料に供述証拠を用い得るか
1 現場の状況から犯人と認められる場合
2 通報内容等も資料として現行犯人と認められる場合 
6確実な証拠を得る目的で、未遂犯を見逃し、その後の既遂を現行犯逮捕すること
設問42 準現行犯逮捕・私人による現行犯逮捕
1準現行犯の意義
1 成立要件
2 不審状況の要件
2通報者・目撃者等の供述、被逮捕者への職務質問の結果を資料として準現行犯逮捕できるか
1 不審状況の要件について
2 「罪を行い終わって間がないと明らかに認められる」との要件について
3具体例
1 適法例
2 違法例
3 裁判例の検討
4私人による現行犯逮捕
1 警察官が現場到着時に現行犯性が認められる場合
2 警察官の現場到着が遅れ、あるいは現場から犯人が離れてしまい、現行犯性が不明になる場合
3 私人が逮捕行為に着手していないとき、その者の依頼を受けて警察官が逮捕することの可否
4 私人による現行犯逮捕のための実力行使
5私人による現行犯逮捕を他の私人が代行すること
第4章 送致後の捜査
設問43 送致・送付、検察官の捜査・事件処理
1事件の送致・送付
1 意義
2 送致・送付時期
3 全件送致の原則とその例外
4 送致(付) 手続
2検察官の捜査と事件処理
1 検察官の捜査
2 検察官の事件処理
3 検察官の不起訴処分に対する不服申立て
3起訴前の勾留(いわゆる検事勾留)
1 勾留請求
2 逮捕前置主義
3 勾留期間など
4 勾留場所
5 余罪捜査のための移送
4接見禁止処分(法81条)
1 勾留中の接見禁止処分
2 鑑定留置中の接見禁止処分
設問44 捜査段階の証人尋問・合意制度(日本版司法取引制度)
1はじめに
2捜査段階の証人尋問
1 意義
2 捜査段階の証人尋問の要件
3 請求手続
4 尋問手続
3証拠収集等への協力及び訴追に関する合意制度(日本版司法取引)
1 意義
2 検察官が合意制度を利用できる要件
3 合意制度が利用できるかについての想定事例
4 合意に向け協議が行われたが合意が成立しなかった場合
5 合意がなされた場合の公判手続の特例
6 合意の履行を確保するための措置
設問45 起訴後の取調べ、捜索・差押え
1起訴後の捜査
2起訴後の起訴事実についての取調べ
1 許容性
2 起訴勾留後の起訴事実取調べに対する制約
3 共犯者の取調べに関連した取調べ
3起訴後の余罪についての取調べ
1 身柄不拘束(在宅) で起訴された場合の余罪取調べ
2 起訴勾留後の余罪取調べ
3 起訴勾留後の余罪取調べの限界
4起訴後の起訴事実についての参考人取調べ
5起訴後の起訴事実についての捜索・差押え
1 任意捜査の許容性
2 強制捜査の許容性
6家庭裁判所に送致した被疑事実についての補充捜査の実施
1 捜査機関による補充捜査権限
2 家庭裁判所が捜査機関に対し、補充捜査を促し又は求める権限
第5章 弁護人
設問46 弁護人(その1 権利義務選任方式)
1弁護人選任権の重要性
2弁護人
1 弁護人の地位
2 弁護人の権利
3 弁護人の義務
3弁護人選任権者
1 被告人・被疑者
2 法定代理人など
4被疑者の弁護人の選任方式
1 意思表示の宛先
2 不要式説と要式説
5弁護人の数の制限
6被疑者国選弁護制度
1 意義
2 対象事件
3 国選弁護人が選任されるための要件
7弁解録取時における弁護人選任権の告知及び弁護人選任の申出に関する教示
8被告人、被疑者からの弁護人選任の申出及びこれへの対応
1 被告人からの弁護人選任の申出とこれへの対応
2 被疑者からの弁護人選任の申出とこれへの対応
9当番弁護士
設問47 弁護人(その2 接見交通権と接見指定)
1弁護人等の接見交通の保障(法39条1項)
1 意義
2 「依頼により弁護人になろうとする者」の意義
3 立会人なくしての接見
4 書類若しくは物の授受
5 ビデオ撮影を受けること等
2接見指定権(法39条3項)
1 意義
2 接見指定の合憲性(平成11年大法廷判決)
3 接見指定権の行使主体
4 接見指定権の行使方法
3指定権行使の要件―― 「捜査のため必要があるとき」の意義
1 見解の対立
2 最高裁判例
3 同最判を踏まえての運用上の留意事項
4逮捕・勾留中の被疑者と弁護人等との接見へ一層配慮する運用
1 取調べの適正化方策の一環としての運用改善
2 逮捕直後の接見指定
3 面会接見への配慮
4 任意取調べ中の被疑者について弁護人等から面会の申出があった場合の対応
5 捜査官との事前協議を拒否し、留置施設等に直接赴いて接見等を要求する場合の対応
5日時・時間についての接見指定内容
1 指定すべき接見の時期、回数
2 指定すべき接見時刻
3 指定すべき接見時間の程度
6信書の授受についての指定
1 弁護人等と被疑者との間で授受される信書に対して行うことができる検査
2 指定権の行使
7起訴された被告人が、別罪について被疑者として取調べを受けているとき、起訴済みの事件のために接見を求める弁護人に対し、捜査官は、接見指定をなし得るか
1 別罪について、逮捕勾留状が発せられていないとき
2 別罪の被疑事件について逮捕・勾留がなされている場合
8捜査官が被疑者から弁護人との接見内容を聴取することの制限
1 接見内容を聴取することの原則的禁止
2 例外的に聴取が許される場合
第6章 捜査権限の消滅
設問48 公訴権の消滅(公訴時効)
1公訴時効制度
1 意義
2 公訴時効の対象から除外される犯罪
3 公訴時効完成の意味
2時効期間
1 時効期間
2 公訴時効の起算点
3 時効期間の計算方法
3時効期間の停止
1 公訴の提起
2 犯人が逃げ隠れている場合など
第3編 証拠法
第1章 入門
設問49 証拠法の基礎知識
1捜査官が証拠法を学ぶことの重要性
1 証拠裁判主義の原則
2 近代的捜査の意義
3 捜査官が証拠法を学ぶ必要性
2証拠の意義と種類
1 意義
2 証拠の種類
3証明(立証)
1 主張と立証
2 (狭義の) 証明と疎明
3 厳格な証明と自由な証明
4証明の対象
1 証拠裁判主義
2 証拠裁判主義の例外
5挙証責任(立証責任)
1 検察官に挙証責任があるという意味
2 挙証責任の例外
6「疑わしきは罰せず」の原則
1 検察官に挙証責任があることからの帰結
2 有罪認定に必要な立証の程度
3 合理的疑いと不合理な疑い
7証拠能力と証明力
1 証拠能力と証明力の区別
2 証拠能力が認められない証拠
3 自由心証主義とその限界
設問50 間接事実による事実認定
1法律上の推定と事実上の推定
2間接事実・情況証拠による立証
3類似事実による立証
4消去法的立証
5間接事実による立証において有罪認定されるために必要な立証の程度
1 最決平19.10.16刑集61 7 677について
2 最判平22.4.27刑集64 3 233について
6被疑者の不合理な弁解・黙秘の態度
第2章 自白
設問51 自白の意義、自白に関する二大法則(その1 不任意自白の排除法則)、違法収集自白
1自白の意義
1 自白とは
2 不利益事実の承認
2自白に関する二大原則
3自白の任意性(不任意自白の排除法則)
1 自白の証拠能力
2 任意性が必要な理由
3 任意性の意義
4 強制等との因果関係
5 任意性の立証
6 自白の信用性の立証との関係
7 不任意自白の絶対的排除
4自白の任意性に関する裁判例
1 強制、拷問などの肉体的圧迫による自白
2 脅迫などの精神的圧迫による自白
3 長く抑留、拘禁された後の自白
4 利益約束、偽計(詐術) により得られた自白
5 その他
5自白の任意性の立証
1 録音・録画制度の対象となる取調べで作成された供述調書の任意性等の立証
2 証拠調べ請求義務
3 任意性の判定に用いられるその他の証拠
6違法収集自白の排除
1 自白への違法証拠排除原則適用の可否
2 証拠排除原則を適用すべき基準
3 実務上の具体例
4 任意性との関係
設問52 自白に関する二大法則(その2 補強証拠を要するとする法則――補強法則)
1法319条2項(補強法則) の意義
2補強証拠が必要な理由
1 誤判防止
2 自白偏重の防止
3補強証拠となり得る証拠――補強証拠資格
1 証拠能力のある証拠
2 本人の供述以外の証拠
4補強証拠を要する事実の範囲
1 犯罪の客観的構成要件事実
2 犯罪の主観的構成要件事実
3 被告人と犯人との結び付き
4 犯罪事実以外の事実
5補強証拠として必要な証明力
1 証明力の程度
2 間接的証拠
設問53 被告人(被疑者) の供述調書・供述書の証拠能力など
1被告人ないし被疑者の供述録取書・供述書(法322条)
2供述書・供述録取書(法322条1項)
1 対象書面
2 被告人の供述書、供述録取書の証拠能力
3 証拠能力が否定される場合
3被疑者が捜査官に自供はするものの、供述調書への署名押印を拒否する場合、この自供を証拠として公判で利用する方法
第3章 自白等の信用性
設問54 自白の信用性(その1 信用性が否定されやすい自白)
1はじめに
1 自白の信用性に関する判断枠組み
2 一般的に信用性が否定されやすい自白
3 取調べ状況立証の意義
2供述内容が客観的事実と一致しない自白
1 客観的事実との不一致の意味
2 被疑者が客観的事実と符合しない自白をする原因とその防止策
3供述内容が不自然に変遷する自白
1 変遷の内容――重要な事柄についての変遷か否か
2 変遷の態様――不自然な変遷か否か
4供述内容が不自然、不合理な自白――その種類と対策
1 供述内容が常識に反して不自然な自白
2 あるべき説明が欠如する自白
3 詳細すぎる自供、詳細な部分と空疎な部分とがアンバランスな自供
5自白の信用性を否定させるその他の要素
1 被疑者が少年等の場合
2 被疑者の虚言癖等
6共犯者の自白の信用性
1 信用性が問題となる場面
2 共犯者の自白に特有の危険性と信用性検討の留意点
3 具体的検討例
設問55 自白の信用性(その2 信用性が肯定されやすい自白。特に「秘密の暴露」を含む自白)
1信用性が高いとされる自白裁判例で信用性を高く評価されている自白
2秘密の暴露とは何か
1 意味
2 秘密とされる事項が証拠によって裏付けできない場合
3 最高裁による「秘密の暴露」の定義
3捜査官にとって未知の秘密事項であったこと(秘密性の要件)
1 「捜査官にとって未知であった」との意味
2 ありふれた事実
3 公知の事項
4 当該犯行との関連性を欠く秘密事実
4真実性の確認について
1 確認の手段
2 確認不能とされる場合
設問56 面割り供述の信用性、児童等の供述の信用性
1面割り供述
1 犯人識別における面割り供述の重要性と問題点
2 面割りを実施する場合の基本的考え方
2犯人識別供述の信用性を減殺させる事情
3供述能力が劣る者の供述の証拠能力と信用性
1 児童
2 いんあ者
3 知的障害の疑いのある者
4被害者の供述の信用性
第4章 伝聞証拠
設問57 伝聞証拠の原則的禁止(伝聞法則)
1伝聞証拠に関する入門的解説
1 はじめに、無実の被告人になったつもりで考えよう
2 目撃者の誤った証言の原因
3 目撃者の証言の誤りを明らかにする方法
4 供述証拠の特質
5 反対尋問の効果
6 伝聞証拠の原則的禁止の原則の効用
2伝聞法則
1 伝聞証拠の意義
2 伝聞法則(法320条1項) 伝聞証拠の原則的禁止原則
3 伝聞法則の存在理由
3伝聞法則の適用がない場合
1 適用がない場合(その1)
2 適用がない場合(その2)
3 適用がない場合(その3)
設問58 伝聞法則の例外(その1 参考人の供述調書、供述書)
1伝聞法則の例外を認めなければならない理由
2法321条の概説
3被告人以外の者の供述書・供述録取書(法321条1項)
1 供述録取書
2 供述書
3 共犯者、共同被告人の供述
4裁判官面前調書
1 意義
2 裁判官面前調書の証拠能力
3 ビデオリンク方式による証人尋問の状況を記録した記録媒体及びこれと一体をなす証人尋問調書の特例
5検察官面前調書
1 検察官面前調書の証拠能力
2 検面調書による立証の重要性
6警察官面前調書・その他の面前調書、供述書
1 警察官面前調書等の証拠能力
2 供述人の「法廷での供述不能」が不可欠の要件であること
3 警察官の作成する参考人供述調書の証拠としての用いられ方
7性犯罪の被害者等からの聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に係る証拠能力の特則(法321条の3)
1 制度導入の背景
2 対象者
3 聴取結果を記録した録音・録画記録媒体に、法321条の3によって証拠能力を付与するための要件
4 公判で取り調べられた聴取結果の録音・録画記録媒体の裁判での取扱い
5 法321条の3の適用を想定した被害者等への聴取をする場合の留意点
設問59 伝聞法則の例外(その2 検証調書、実況見分調書、鑑定書など)
1検証調書(法321条2項後段、3項)
1 検証調書の証拠能力を緩和した理由
2 裁判所・裁判官の実施した検証調書
3 捜査機関の検証調書
2鑑定書(法321条4項)
1 証拠能力付与の要件が緩和されている理由
2 鑑定受託人による鑑定
3 その他本項の書面とされるもの
設問60 伝聞法則の例外(その3 特に信用できる書面・伝聞供述・同意書面など)
1特に信用できる書面(法323条1号ないし3号)
1 証拠能力付与の要件が緩和される理由
2 公務員の証明文書
3 業務文書
4 その他の特信書面
2伝聞供述(法324条)
1 また聞き供述
2 被告人からのまた聞き供述(証言) (1項)
3 被告人以外の者からの伝聞供述(2項)
3同意証拠(法326条)
同意書面・同意供述
4証明力を争うための証拠(法328条) =弾劾証拠
1 弾劾証拠の意義
2 実質証拠としての利用の禁止
設問61 特殊な伝聞証拠(写し、写真、動画映像・録音、メモ類など)
1謄本・抄本・写し
2写真(動画映像)
1 写真の利用方法
2 現場写真
3 犯行再現状況を録画したDVD等の証拠能力
4 テレビニュースを録画したビデオテープ・DVD等
3供述録音・現場録音
1 録音の種類
2 被疑者の取調べ状況の録音・録画
4メモ・日記・手帳
1 意義
2 法323条の特信書面として利用できる場合
第5章 科学的証拠
設問62 科学的証拠の証拠能力と信用性
1科学的証拠の証拠能力
2DNA型鑑定
1 DNAとは
2 DNA型鑑定の原理
3 STR型検査法によるDNA型鑑定の実施
4 DNA型鑑定の証拠能力と証明力に関する最高裁決定
3ポリグラフ検査回答書
4酒酔い鑑識カード
5警察犬による臭気選別の経過・結果を記載した書面(臭気選別報告書)
1 臭気選別の意義
2 証拠能力肯定のための要件
3 信用性が減殺される場合
6声紋鑑定
1 意義
2 証拠能力
7筆跡鑑定
1 意義
2 証拠能力
8足跡鑑定
1 意義
2 証拠能力
9毛髪鑑定
1 毛髪の同一性を識別する鑑定
2 毛髪による薬物使用の有無の鑑定
10指紋鑑定
1 意義
2 採取・保存に当たっての留意点
3 任意捜査としての指紋採取
11顔貌鑑定
第6章 違法収集証拠
設問63 違法収集証拠物の証拠能力
1違法収集証拠物の証拠能力に関する基本的考え方
1 古典的理解
2 違法収集証拠排除原則の台頭
3 硬直的な排除原則適用の問題点
2違法収集証拠物が排除される場合のあることを認めた最高裁判決
1 趣旨
2 証拠排除の要件
3証拠排除の要否についての判断基準
1 証拠収集方法の違法の重大性を判断するに当たっての考慮要素
2 証拠排除の要否判断の一般的な判断基準
4違法収集証拠物排除法則の適用が問題となる典型例
1 手続の違法性が軽微である場合
2 手続の違法性が重大である場合
3 証拠収集手続が令状主義に無関係な法規に違反している場合
4 手続の違法と証拠の収集との因果関係がない場合
5先行捜査手続の違法が後行の証拠収集手続に及ぼす影響についての判断枠組み
1 問題の所在
2 「同一目的」・「直接利用」の基準
3 「密接関連性」の基準
4 証拠排除の要否の判断枠組み
6先行の捜査手続の違法性の有無・程度が後行捜査手続で収集された証拠の証拠能力に及ぼす影響が問題になった具体的事例
1 先行の捜査手続が適法とされ、証拠能力が肯定された事例
2 先行の捜査手続に違法があり、後行捜査手続ひいては証拠物取得手続も違法だがその程度は重大ではないとされ、証拠能力が肯定された事例
3 先行の捜査手続に重大な違法があり、後行手続ひいては証拠物の取得手続にも重大な違法があるなどとされ、証拠能力が否定された事例
4 先行行為が、適法手続を名目にした不法な身体拘束である場合
5 違法な令状発付に基づいて採取した尿の鑑定書の証拠能力が肯定された事例
6 押収した当該「証拠物」に関して作成された捜索差押調書・鑑定書・写真撮影報告書などの関連書証とその証拠物に関する被告人・押収捜査官・参考人の供述などの関連供述の証拠能力
7毒樹の果実の理論
1 毒樹の果実の理論とその例外
2 我が国の判例の考え方
第4編 国際捜査
設問64 捜査共助
1捜査共助の意義
2捜査共助の枠組み
1 外交ルートの枠組み
2 条約による枠組み
3国際捜査共助等に関する法律
1 国際捜査共助等に関する法律が制定された理由
2 平成16年の本法律改正の理由
4外国からの要請に基づく我が国における捜査共助
1 共助の要件
2 外国から共助要請があった場合の共助手続
3 捜査共助の実施
5外国の捜査機関の我が国における捜査の可否
6我が国捜査機関から外国に対する捜査共助の要請
1 共助要請の許容性
2 共助要請の手続
3 得られた証拠の我が国での許容性
4 外国で作成された書面の証拠能力
7我が国捜査機関の外国における捜査の可否
1 原則
2 国外における日本船籍船舶内での捜査
8ICPOルートによる協力
1 ICPOルートによる捜査協力
2 国際間の犯罪情報の交換
設問65 犯罪人引渡し
1逃亡犯罪人を外国に引き渡す方法
1 逃亡犯罪人を外国に引き渡すための要件
2 赤手配書の対象となる犯人を我が国で発見した場合の措置
3 外国への犯罪人引渡手続における警察官の役割
2外国に逃亡した我が国の犯罪の逃亡犯罪人を、我が国が外国から引渡しを受ける方法
1 条約に基づく引渡し
2 外交交渉による引渡し
3 その他
3没収及び追徴の裁判の執行及び保全についての国際共助
第5編公判手続と証拠開示
設問66 公判手続の基本知識
1公判手続
1 公判手続の意味
2 公判手続の主体
2第一審の公判手続の流れ
1 第1回公判期日までの手続
2 公判期日における取調べの意義
3 公判期日における手続の流れ
4 公判期日外の証拠調べ
5 被告人の勾留と保釈
6 保釈中の被告人の公判期日等への出頭、裁判の執行を確保する制度
3刑事免責制度
1 刑事免責制度の意義
2 刑事免責決定
3 刑事免責を求めることができる場合
4 刑事免責決定の効果
5 想定される場面
4捜査手続と公判手続の違い
1 公判手続の特質
2 証拠の規制
5訴因と公訴事実
1 訴因制度
2 訴因変更
6裁判員裁判
1 意義と目的
2 裁判員裁判対象事件
3 裁判員裁判の合憲性
7被害者参加制度
1 意義と目的
2 被害者参加の手続
3 被害者参加人の具体的権利
8証人等保護のための制度
1 証人等の氏名及び住居の開示に係る措置の導入
2 公開の法廷における証人等の氏名等の秘匿措置の導入
3 ビデオリンク方式による証人尋問の拡充
9即決裁判手続
1 即決裁判手続の問題点
2 即決裁判手続を利用しやすくするための措置の導入
設問67 公判前整理手続における証拠開示
1証拠開示
1 証拠開示とは
2 証拠開示ルール
2公判前整理手続における証拠開示制度
1 迅速審理の必要性
2 公判前整理手続
3 公判前整理手続における証拠開示制度
4 期日間整理手続
5 公判前整理手続(期日間整理手続)終了後の立証制限
6 証拠の一覧表の交付手続
3メモ類が証拠開示の対象になり得るとした最高裁判例
1 検察官の手持ち証拠でない証拠
2 捜査の過程で作成されるメモ類
3 第一次証拠・資料に基づき二次的に作成したチャート・検討表等
設問68 証人出廷の留意点731
1捜査官が証人出廷を求められる場合
2証人出廷までの手続の流れ
1 捜査担当検察官からの予告
2 公判担当検察官からの連絡
3 公判担当検察官との事前打合せ(証人テスト)
4 公判出廷
3裁判員裁判の特徴と、同裁判に証人出廷する場合に留意すべき事
1 裁判員裁判の特徴
2 裁判員裁判に証人出廷する捜査官が、特に留意すべき事項
4捜査官が証人として出廷するに当たって、一般的に留意すべき事項
1 一般的心構え
2 検察官との打合せ(証人テスト) における留意事項
3 検察官の尋問(主尋問) における留意事項
4 弁護人の尋問(反対尋問) における留意事項
5 その他の留意事項
5任意性・信用性に関する証言を行う場合の留意事項
1 最近の刑事裁判実務における任意性・信用性に関する立証の実情
2 自白の任意性・信用性に関する捜査官への証人尋問の今後のあり方
付録1 警察官の証人尋問例
警察官の証人尋問例(その1)
捜査手続(捜索・差押え) の適法性に関する証言
警察官の証人尋問例(その2)
実況見分調書の作成の真正についての証言
付録2 逮捕手続書の書式例と解説
逮捕手続書の書式
1 逮捕手続書の重要性と作成に当たっての心構え
2 「現に罪を行い終わった現行犯人」の事例
3 準現行犯人の事例
4 私人逮捕の事例
5 緊急逮捕の事例
判例索引
事項索引
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