至誠堂書店

ジェンダーレンズで見る刑事法

ジェンダーレンズで見る刑事法

販売価格: 3,520円 税込

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著者
後藤弘子/島岡まな/岡上雅美・著
発行元
信山社
発刊日
2025-06-26
ISBN
978-4-7972-8649-6
CD-ROM
無し
サイズ
A5判 (244ページ)
◆社会構造の歪みや伝統的性別役割、慣習や立法・解釈・適用等、刑事法や刑事司法に潜むバイアス。リアルなジェンダー差別社会を、ジェンダーレンズの精度を上げて見てみよう。刑事法の世界が、これまでと違った、より女性のリアリティに近い視点から、「何が問題か」身近に見えてくる。

【目 次】

●1 プロローグ  

1 ある日の裁判所の風景
2 ジェンダーレンズで見る必要性
3 家父長制とジェンダー
4 男女平等と法
5 この本で学ぶこと

◆第1部 刑事法全体をジェンダーレンズで見なおす

●2 犯罪を見なおす 
1 「女性に対する暴力」への刑法の対応 
2 刑事法の概要 
3 刑法典(立法)に潜むジェンダー・バイアス 
4 刑法の解釈に潜むジェンダー・バイアス 
5 なぜ,刑法においては,被害者の立場に立ったジェンダー意識が遅れているのか 

●3 刑事裁判を見なおす 

1 トラブルの法的対応
2 国内法における刑事手続の特徴
3 刑事手続の概略 
4 日本の刑事手続の特徴と問題点 
5 ジェンダーレンズから見た刑事手続の問題点
6 刑事手続と裁判員裁判 
7 有罪判決の結果:刑罰制度 
8 刑罰の合理化:刑罰目的
9 日本の犯罪の現状―安全の国ニッポン?
10 「犯罪処理」の仕方 
11 ジェンダーレンズから見た犯罪者処遇:女性犯罪と男性犯罪

●4 犯罪被害をみなおす  

1 犯罪被害者とは 
2 犯罪被害者として承認されることの困難 
3 犯罪被害者の多様性 
4 被害者が越えなければならないハードル
5 犯罪被害者に用意されている制度 
6 犯罪被害からの回復ために 

◆第2部 個別問題をジェンダーレンズで見なおす

●5 セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ 

1 堕胎罪のジェンダー差別性
2 正当化要件を定める母体保護法
3 性と生殖の権利―歴史的展開 
4 死体遺棄罪の処罰をめぐる問題 
5 ジェンダーレンズで見た生殖をめぐる日本の問題と対処方法―SRHRを守るために 

●6 性犯罪 

1 これまでの状況 
2 不同意性交等罪への改正 
3 裁判(司法)における性犯罪の処罰 
4 刑法で処罰が難しい性犯罪―性犯罪規定に被害者視点を 
5 冤罪防止のために何ができるか 
6 性犯罪根絶のために 
7 性暴力のないジェンダー平等社会へ 

●7 性の商品化(〈児童〉ポルノ・売春・JKビジネス等)

1 ポルノ問題―刑法のわいせつ物規制は適切か 
2 売春・児童買春に対する刑事法の対応 

●8 ドメスティック・バイオレンス

1 ドメスティック・バイオレンスの真の問題性 
2 DV問題の解決は難しい
3 DV防止法
4 DV防止法を実効性あるものにするために―DVはそれだけにとどまらない 

●9 児童虐待 

1 児童虐待の現状 
2 虐待を受けた子どもの被害 
3 暴力の連鎖 
4 児童虐待防止法と刑法 
5 児童虐待の刑法的対応 
6 児童虐待防止をより実効的なものにするために―児童虐待は特殊な人の犯罪か 

●10 ストーカー犯罪 

1 ストーカー犯罪対策としての刑事法 
2 ストーカー犯罪に対する刑事規制の難しさ 
3 ストーカー規制法 
4 ストーカー問題の望ましい解決とは?

●11 薬物犯罪 

1 薬物犯罪の種類 
2 日本における薬物政策 
3 女性と薬物使用 

●12 世界の中の「女性に対する暴力」 

1 2005(平成17)年刑法一部改正 
2 人身取引対策の国際基準 
3 人身売買罪の見えにくさ 
4 結婚破綻に伴う子の連れ去り 
5 「女性に対する暴力」への国際的取り組み 
6 国際基準としてのイスタンブール条約 
7 乗り越えられるべき「文化的葛藤」 

●エピローグ―困っているあなたへのメッセージ  
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