近年，働き方改革や健康経営の推進により，従業員の心身の健康に対する企業の関心は高まる一方です。特に，がんや難病などの疾病を抱える従業員の治療と仕事の両立支援は，メンタルヘルスの課題と同様に人事担当者が直面する重要な課題の１つとなっています。
本書は，経験豊かな産業医と社会保険労務士が執筆した，治療と仕事の両立支援を実践的に進めていくためのガイドブックです。大企業から中小企業にまで対応できるよう実務に即した内容を網羅的にまとめています。ガイドラインの解説，支援体制の構築のほか，両立支援が必要になる主な病気の解説・就業配慮内容，社会保障制度，連携機関や活用できるツールにも言及しています。また，実際に起こりうる38のケースを用いて，悩ましい個別対応についても対処法を示しています。

〔目次〕
第１章　治療と仕事の両立支援とは
第２章　治療と仕事の両立支援ガイドラインの解説
第３章　両立支援が必要になる主な病気と就業配慮
第４章　両立支援の個別対応
第５章　制度設計
第６章　社会保障制度
第７章　事例紹介
第８章　相談できる場所，活用できるツール