eディスカバリー物語―グローバル・コンプライアンスの実務

eディスカバリー物語―グローバル・コンプライアンスの実務

販売価格: 3,740円 税込

著者
佐々木毅尚・著
発行元
商事法務
発刊日
2022-03-30
ISBN
978-4-7857-2939-4
CD-ROM
無し
サイズ
A5判 (299ページ)
「カルテル捜査?」。ある日突然サピーナが来て、社内が騒然となり、米国弁護士と打合せを行い司法省とコンタクトをとって、ベンダーを選定する……。また、インド現法の不正案件に関する内部通報に応じ、現地弁護士とタッグを組んで証拠を集めインタビューを実施し、事実を調査する……。グローバル・コンプライアンスや米国訴訟の実際、E-ディスカバリーのノウハウが、魅力的なキャラクターの動きに合わせて活き活きと描かれる、実務のエッセンスが満載の書籍。
【CONTENTS】

●PART1 Subpoenaから始まるカルテル調査物語
「司法省から当社に変なレターが届きました。内容を見てくれませんか?」 米国子会社営業部長の青山から、本社法務課長の中野宛にEメールが送られてきた。中野が中身を確認すると、それはSubpoenaであった。弁護士の選任、文書保全通知、eディスカバリーベンダーの選定、カストディアンの設定、インタビューの実施……。これまでに経験したことのない、違和感満載の手続を何とか進めていく新日本エレクトロニクス社の法務部スタッフ。リニエンシーを行うか、それとも徹底抗戦を選ぶか? Wilson弁護士と伊藤弁護士のアドバイスを受けながら、はじめてのカルテル調査を手探りで進めていく。膨らんでいく費用を横目で見ながら、法務部長の田端は大きな決断を行う。

01.はじまり
02.セミナーへの参加
03.Subpoenaの受領
04.伊藤弁護士への相談
05.米国弁護士との打合せ
06.文書保全通知
07.米国司法省とのコンタクト
08.ベンダーの選定
09.第1回インタビュー
10.ベンダーとの会合
11.カストディアン設定とデータ保全
12.キーワード・プロトコル設定
13.第2回インタビュー
14.情報開示
15.ドキュメントレビュー
16.第3回インタビュー
17.戦 略
18.プロダクション・プレゼンテーション
19.PCの保存
20.エピローグ

●PART2 一本の電話から始まる不正調査物語
鳴り響く一本の電話──「あいつらはキックバックを受け取っている」。インド現地法人従業員Nitinからの突然の連絡の内容は、インド現地法人の調達部門マネージャーのSameerが、ケーブルの調達先であるタージマハル社と結託し、キックバックを受け取っているという内容であった。海外現地法人における不正という初めての経験に戸惑う新日本エレクトロニクス社法務部コンプライアンス課のスタッフ達。課長の両国を筆頭に、嵐山弁護士たちと相談しつつ、現地法人内部の資料取集、対象者のバックグラウンド調査、メールデータのフォレンジック、対象者への現地インタビューといった様々な調査をこなし、不正の証拠を集め、全貌を解き明かしていく。

01.はじまりは電話
02.両国コンプライアンス課長
03.嵐は突然に
04.宝塚によるNitinの事情聴取
05.弁護士への相談
06.追加情報の依頼
07.弁護士との第2回打ち合わせ
08.現地弁護士との連携
09.フォレンジック調査の実施
10.データの抽出
11.フォレンジック調査の条件設定
12.データレビューの開始
13.現地調査業者による調査
14.Nitinからのヒアリング
15.現地での調査体制
16.調査業者からの報告
17.中間報告
18.緊急トラブル
19.吹田とのインタビュー
20.Kumarとの第1回インタビュー
21.インド出張
22.Sameerとのインタビュー
23.Kumarとの第2回のインタビュー
24.内部打ち合わせ
25.吹田からの情報提供
26.Vivekとのインタビュー
27.PCと携帯のフォレンジック調査
28.第2回インド出張
29.Sameerとの第2回インタビュー
30.今後の方針協議
31.梅田への方針報告
32.経営会議の準備
33.経営会議
34.エピローグ

●PART3 一通のEメールから始まる米国訴訟物語
本社法務課長の中野は、米国子会の営業部長の青山に、カルテル調査が終了したことをEメールで伝えた。このEメールに対して、青山から別件で相談したい案件があるという返信があった。どうも、フロリダ州の大型ショッピングセンターに設置された自動ドアセンサーでトラブルが発生したようだ。米国子会社であるUSA新日本エレクトロニクス社は、本社法務部の支援を受けて、直接顧客との交渉、エンドユーザーとの交渉を重ねていく。エンドユーザーであるUSコンストラクション社からの交信が途絶え、新日本エレクトロニクス社内では損害賠償請求をあきらめたという声が出始めたが、法務部長の田端はいやな予感を感じていた。やがてUSA新日本エレクトロニクス社に訴状が届き、本格的な訴訟手続が始まる。

01.終わりは始まり
02.米国子会社との打ち合わせ
03.顧客との交渉
04.建設会社との交渉
05.束の間の平穏
06.訴状の送達
07.訴訟手続
08.和 解

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